研究分担者 |
渡邉 豊 (渡辺 豊) 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10260415)
坂 真澄 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20158918)
横堀 壽光 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00124636)
粉川 博之 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10133050)
北村 正晴 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (00005422)
北原 道弘 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60135522)
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配分額 *注記 |
1,652,800千円 (直接経費: 1,519,000千円、間接経費: 133,800千円)
2003年度: 117,000千円 (直接経費: 90,000千円、間接経費: 27,000千円)
2002年度: 462,800千円 (直接経費: 356,000千円、間接経費: 106,800千円)
2001年度: 440,000千円 (直接経費: 440,000千円)
2000年度: 260,000千円 (直接経費: 260,000千円)
1999年度: 373,000千円 (直接経費: 373,000千円)
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研究概要 |
構造物の破壊事故を未然に防ぐために,力学環境,化学的環境,放射線環境あるいは超高温環境などが重畳して生じる複合環境下における材料・構造信頼性を確保することは極めて重要である.一般に局所的な損傷が経年的に拡大して大きな損傷に至る場合が多く,構造物の損傷を局所的段階で検出・評価することが不可欠になる.21世紀の科学技術はより微細,高速,高効率,高温高圧化を目指しており,その結果として材料が曝される環境は以前にも増して厳しいものになると考えられる. 本研究プログラムの目的は破壊の力学とメカニズムに関して総合的な研究を実施し,構造物の破壊防止システムを構築することである. 単に力学的環境下においては破壊力学的アプローチなど巨視パラメータによる構造設計や安全評価が有効であるが,き裂先端における物理化学的反応は破壊において重要な役割を示し,この反応が起こる環境下においては従来の巨視パラメータによる手法では限界があるのは明らかである.よって,複合環境下における破壊の機構解明のためには,破壊物理化学の観点からの局所的アプローチが必須である.この場合,局所材料特性,き裂先端における溶液環境などの局所情報・環境の計測が不可欠であり,き裂先端におけるひずみや微小欠陥計測も同様に重要である.このような局所情報計測の精度は数nmから数100μm,あるいは数10nlから数μlに及ぶ部材寿命を支配する様々な局所情報の統合による局所パラメータに基づいて,き裂発生,き裂進展初期段階に関する研究を行うことが特に重要である. 本研究プログラムにおいては,下記の研究領域について研究がなされた. (I) 破壊の物理化学的機構解明 (II)-1 局所材料情報計測の高精度化研究 (II)-2 局所環境情報計測の高精度化研究 (II)-3 局所力学情報計測の高精度化研究 (II)-4 局所欠陥情報計測の高精度化研究 (III) 局所情報の統合による破壊予測システムの構築 各研究課題は,各研究グループにより破壊物理化学,粒界工学,超音波顕微鏡,知的計測,複雑系破壊,損傷計測等の分野で国際的に高い評価を得る成果をあげてきた.本プログラム終了後は,具体的拠点形成として「破壊制御システム研究施設」を廃止・転換し「エネルギー安全科学国際研究センター」を新たに設置し,研究組織の有機的連携,研究設備,研究ネットワークを維持し,中核的国際研究拠点としての研究活動のより一層の推進を図っている.
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