研究課題/領域番号 |
11F01034
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
分析化学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
伊原 博隆 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授
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研究分担者 |
RAY Sudipta 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2011 – 2013
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2012年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2011年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | HPLC / シリカ / ペプチド / マルチモードHPLC / HILIC / π-π相互作用 / イオン液体 |
研究概要 |
本研究は多様化する分離対象物質に対して広範に適用し、高い選択性とそのチューニングが可能なメカニズムを有し、かつ逆相モードやHILICモード等に適用できるマルチモードでの分離を実現するための分有機・無機ハイブリッドの開発を行うものである。本年度は、(1)N末端を保護したリシン修飾固定相の開発、および(2)ペプチド修飾固定相の調製と評価を行った。 (1)9-フルオレニルメチルオキシカルボニル基でN末端を保護したリシンを合成し、これをGraft-to法を用いてシリカ粒子に固定化した。この固定相の分離能については、ホスト・ゲスト型分子認識剤以上に選択的に分離すると推察される。我々の知る限りにおいて、逆相モードおよびHILICモード等の条件下で現在調査中である。 (2)トリペプチド修飾シリカ粒子をGraft-to法によって調製し、HPLCおよび廃水処理のための吸着剤ツールとしての利用の可能性を調査した。調製した様々なペプチド修飾シリカ粒子をカラムに充填し、色素と界面活性剤の水溶液に対して逆相モードによって保持時間を調査した。ペプチド修飾シリカは溶媒から効果的に色素及びアニオン性界面活性剤を吸着することを確認した。π-π相互作用や静電相互作用がアニオン性色素の吸着に対して大きな駆動力となり、さらに界面活性剤のアルキル鎖による疎水性効果はアニオン性界面活性剤の吸着に対しても大きな駆動力になったと推察された。なお、同固定相のHPLCへの展開についても継続して検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の目的であるHPLC用充填剤の開発に加え、廃水処理用の吸着剤ツールとしての展開に結びつけ、良好の結果を得た。研究成果の一部は現在学術論文として投稿中。
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今後の研究の推進方策 |
当初研究計画に対して大幅な見直しはないが、廃水処理用の吸着剤ツールとしての展開を継続して実施する予定である。
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