研究課題/領域番号 |
11F01201
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
ナノ構造科学
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研究機関 | 独立行政法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
若林 克法 独立行政法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 独立研究者
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研究分担者 |
DUTTA S. 独立行政法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2012年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2011年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | グラフェン / エッジ効果 / 炭素磁性 / BC3 / 配置間相互作用 / 第一原理計算 / 磁性 |
研究概要 |
一原子層の炭素原子膜であるグラフェンの電子状態は、システムサイズやエッジの形状に大きな影響を受ける。特に、系のサイズがナノスケ-ルなると電子物性はバルクのものとは大きく異なることを受け入れ研究者のグループが理論的に解明してきた。本研究では、グラフェンにおけるナノスケール・エッジ効果に着目し、電子状態への量子多体効果を理論的に解明を進める。 前年度、ナノグラフェンのエッジに現れる磁性状態に関して、配置間相互作用(Cl}の方法を用いて、電荷およびスピン励起エネルギースペクトラムを解析した。その結果、ホールドーピングに対して、電荷励起ギャップ、スピン励起ギャップ共に、急激に減少することを見出した。そこで本年度は、密度汎関数理論に基づく局所スピン密度近似による第一原理計算を、グラフェンナノリボンに適用し、さらなる解析を進めた。ジグザグナノリボンに、ホウ素終端を施すことで、系にホールが導入されトータルの磁化が有限になる得る強磁性状態を見いだした。さらに、この系はフェルミ準位近傍において線形分散を保持し、金属的になることもを明らかにした。この結果は、ナノグラフェンにおける金属強磁性体を設計する指針を与えるものである。 さらに、グラフェンの他に、半導体原子膜であるBC3におけるナノスケール・エッジ効果についても、理論解析を実施した。BC3ナノリボンの電子状態を、第一原理計算によって行ない、エッジでの最安定構造を系の芳香族性の観点から明らかにした。また、リボン幅の増加に対してエネルギーギャップが減少する特異な振る舞いを指摘した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、ナノグラフェンにおける磁性状態に関して、配置間相互作用の方法と第一原理計算による解析を併用することで、ホールドーピング効果に対する理解を大きく進展させることに成功した。本成果は、既に幾つかの国内および国際会議において発表をおこなった。また、論文として出版された。これらのことから、研究計画は、概ね順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題で得られた理論成果と、実験との整合を図るのが今後の研究推進の一つの方針となる。さらには、計算手法の拡張も重要な課題として残されている。既存のCIプログラムをKineticMasterEquationのアプローチと組み合わせることで、相関が強い系での電子スピン輸送への問題へ適用することが期待される。
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