研究課題/領域番号 |
11F01310
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊谷 樹一 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 准教授
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研究分担者 |
MHANDO D. G. 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 外国人特別研究員
MHANDO D.G. 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2011 – 2013
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研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2013年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2012年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2011年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 飲料メーカー / キリマンジャロ / コーヒー / 世界市場 / タンザニア / 国際市場 / 流通 |
研究概要 |
世界のコーヒー需要が高まるなかタンザニアは着実にその生産量を増やしてきた。この増産分はキリマンジャロ・コーヒーのブランドを支えてきたアラピカ・コーヒーではなく、風味は劣るが環境への適応範囲が広いロブスタ・コーヒーによるものである。コーヒーは価格が安定しないという欠点はあるものの、現金収入源が限られている周縁地域では今も優れた換金作物であり、古くからのコーヒー産地ではコーヒー園を拡大し続けてきた。国内最大の産地であるポジ高原では、自給用のトウモロコシ畑をもコーヒー園に転換してきたがそれもほぼ限界に達している。一方、2003年以降の世界の鉱物資源価格の高騰を受けて急速な経済成長を続けるタンザニアでは、2000年頃から進めている地方分権化政策と相まって、地方の流通網が整備されていった。地方と都市が時間的に近接したこと、そして世界市場でのロブスタ・コーヒーの取引価格が上昇したことで、アラビカ・コーヒーよりも温暖な地域で生育するロブスタ・コーヒーが普及してきたのである。 2004年以降、急速に上昇してきたアラビカ・コーヒー価格であったが、2012年に再び下降に転じ、2013年には前々年の半値以下にまで下がった。コーヒー収益も大幅に下落することになったが、農家の反応は1990年代後半のコーヒー危機とは明らかに異なっていた。各産地のコーヒー農家は組合への全面的な依存体制から脱し、携帯電話で生産者間の情報を交換しながら販路を多様化していた。また以前であれば、コーヒーの栽培に必要な農業資材の購入はすべてコーヒーからの収益に依存していたため価格の下落が樹勢の衰弱をまねいていたが、家畜飼養や野菜栽培などによって収入源を多様化することでこの悪循環を断ち切れるようになっていた。さらに、海外企業と直接取引する流通体制もつくられるなど、市場価格の変動に対処できる体制が整いつつあることを明らかにした。
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今後の研究の推進方策 |
(抄録なし)
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