研究課題/領域番号 |
11F01326
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
物性Ⅱ(磁性・金属・低温)(実験)
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
野尻 浩之 東北大学, 金属材料研究所, 教授
|
研究分担者 |
BAKER Michael Lloyd 東北大学, 金属材料研究所, 外国人特別研究員
BAKER MichaelLloyd 東北大学, 金属材料研究所, 外国人特別研究員
BAKER MICHAELLLOYD 東北大学, 金属材料研究所, 外国人特別研究員
|
研究期間 (年度) |
2011 – 2013
|
研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2013年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2012年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2011年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | スピンクロスオーバー / 分子磁性 / 強磁塲 / X線分光 / 中性子散乱 / 強磁場 / XMCD / 中性子 / 1次元錯体 |
研究概要 |
本研究で行った主な課題は4つに分類出来る。1つ目の研究は、Ni (II)のトライマー系のクラスターに関する研究である。高周波ESR装置を活用し、スピンハミルトニアンを定量的に決定し、これらの系の構造と磁性の相関を系統的に明らかにする事に成功した。2つ目の研究は、1次元の電荷移動型スピンクロスオーバー錯体に関する研究である。SPring8において、強磁場領域の軟X線吸収分光を用いて、CoFe1次元錯体の磁性を元素選択的に同定し、CoとFeの磁気状態の同定とFe-CN-Co結合における電荷移動状態を決定した。3つ目の研究として、Fe42クラスターに関する九州大学の佐藤グループとの共同研究があげられる。Fe42は、42個の鉄イオンサイトをもつ混合原子価の多面体形錯体であるが、磁化とESRによりこの物質が強磁性相互作用を有しており、その基底状態のスピンはS=45とこれまで見つかった中で最大のスピンを有する系であることが確定した。引き続いて、XASとXMCDを用いた研究を行い、電荷移動がほぼ100%おこっていること、さらにFe^<2+>状態における軌道磁気モーメントの大きさを定量的に決定することにも成功した。これらの結果は、混合原子価と電荷移動による強磁性相互作用により巨大スピンが実現し、クラスターの形状の制御により、クラスター全体の異方性を制御出来ることを示している。さらに、4つ目としてラジカルとランタノイドからなるヘテロスピン系の磁気相互作用に関して、高分解能中性子非弾性散乱によりエネルギー準位を決定し、波数依存性の解析から、基底状態と励起状態の混成が強いことを明らかにした。これは、基底状態の混成により新しい対称性をもつハミルトニアンに移行することを示している。
|
今後の研究の推進方策 |
(抄録なし)
|