研究課題/領域番号 |
11F01415
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
村口 篤 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 教授
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研究分担者 |
JIN Aishun 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 外国人特別研究員
JIN Aishun 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(医学), 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2011 – 2013
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研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2013年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2012年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2011年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
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キーワード | がんの免疫療法 / がん抗原特異的T細胞 / T細胞受容体 / マイクロアレイチップ |
研究概要 |
近年、がんの免疫療法が注目を集めているが、治療の有効性を評価するよいシステムがないことが問題となっている。本研究では、金らが確立した画期的なリンパ球マイクロチップ法(Jin A. et al., Nature Medicine ; 15 : 1088-1092, 2009)を応用し、がん特異的T細胞を迅速にかつ高精度で検出し、癌特異的T細胞を迅速に作製することができる基盤技術を開発することを目的としている。 これまでに、抗原特異性が既知のTCRトランスジェニックマウスのT細胞を用い、細胞チップ上で抗原ペプチドで刺激することにより、抗原ペプチド刺激特異的なT細胞のサイトカイン産生を検出できることを示してきた。平成25年度は、この結果を踏まえ、ヒトのT細胞を用い、細胞チップ上で抗原特異的T細胞が検出できるかを検討した。抗原として、ほとんどの日本人が不顕性感染しているEBウイルスのペプチドを用いた。まず、ドナーの末梢血リンパ球をEBウイルスペプチドで刺激し、フローサイトメータを用いて解析し、EBウイルスペプチドに反応しサイトカインを産生するリンパ球が存在するかを確認した。次に、EBウイルスペプチドに反応するリンパ球を含むリンパ球を細胞チップに播種し、1個1個の細胞をマイクロウェルに格納した。チップにEBウイルスペプチドを添加し、細胞を刺激したところ、6時間後に、EBウイルスペプチド刺激特異的にサイトカインを産生する細胞を検出することができた。抗原刺激特異的にサイトカインを産生したT細胞を1個ずつ回収し、回収したリンパ球より、TCR c DNAをRT-PCRにて増幅した。TCRの配列を解析した結果、EBウイルスの特異的なTCRが取得されたことを確認した。 以上より、細胞チップを用いることで、抗原に特異的なTリンパ球を、短時間に、非常に高感度に検出できることを示すことができた。今後、この技術をがん免疫治療の効果の評価、及び、がん免疫治療に有効なTCRの取得に応用したい。
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今後の研究の推進方策 |
(抄録なし)
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