研究課題/領域番号 |
11F01754
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
野崎 京子 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授
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研究分担者 |
PICHE Laurence 東京大学, 大学院・工学系研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2012年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2011年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
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キーワード | ルテニウム / ホスフィン / スルホン酸 / ヒドロホルミル化 / 水素化 / 直鎖アルコール |
研究概要 |
本研究では、特異な性質を示すホスフィンスルホナートルテニウム錯体に注目し炭素-炭素結合のヒドロホルミル化活性について評価することを目的とした。本研究期間には、前年度[RuCl2(p-cymene)]2とo-(2-MeOC6H4)2P]C6H4SO3Hから調製し、単離に成功したRuCl(p-cymene)[o-(2-MeOC6H4)2P]C6H4SO3H](1)について、各種NMRで完全な同定をおこなった(31PNMR(CDCl3)23.8ppm)。この錯体をそのまま用いて1-デセンのヒドロホルミル化をおこなうと、飽和炭化水素であるデカンへの水素化が優先した。 これに対し、リン2座配位子を添加した系で反応をおこなうと、直鎖選択的ヒドロホルミル化/水素化が進行し、直鎖アルコールが得られた。リン2座配位子としては、ロジウム触媒をもちいるオレフィンのヒドロホルミル化で高い直鎖選択性を示す配位子を選んだ。まず、配位挟角の広いビスホスフィン2座配位子であるXANTPHOSをもちいて溶媒、配位子と錯体の比率(L/1)、反応温度、反応時間について最適化をおこなった結果、ジメチルアセトアミド中、ルテニウム触媒濃度2.5mol%、L/1=2、水素/一酸化炭素圧10気圧/10気圧、120度、24時間反応をおこなったところ直鎖アルコールが収率67%で得られた。一方、リン配位子としてかさ高いビスホスファイト配位子であるA4N3をもちいて同一条件で反応をおこなったところ、炭素-炭素二重結合の内部への異性化が優先し、直鎖アルコールの収率は低下した。
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