研究課題/領域番号 |
11F01770
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
原子・分子・量子エレクトロニクス
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
村尾 美緒 東京大学, 大学院理学系研究科, 准教授
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研究分担者 |
MICHAL Hajdusek 東京大学, 大学院理学系研究科, 外国人特別研究員
MICHAL Hajdusek 東京大学, 大学院・理学系研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2011 – 2013
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研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2013年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2012年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2011年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | グラフ状態 / 測定ベース量子計算 / 量子計算 / エンタングルメント / グラフ理論 / 最大独立集合 / 断熱クラスター量子計算 / 断熱量子計算 / エンタングルメント測度 / スタビライザー |
研究概要 |
測定ベース量子計算における計算資源としてのグラフ状態のエンタングルメントの性質を理解することは、量子計算の優位性や有用性を知るための重要な手がかりになる。そこで、グラフ状態を記述するグラフの位相幾何学的な性質と、対応するグラフ状態の持つエンタングルメントのスケーリングとの関係を明らかにすることに焦点をおき、グラフ状態の多体エンタングルメントの解析を行った。 今年度は特に、エンタングルメント測度の正確な評価ができない場合に対応する三角格子やカゴメ格子などの並進対称性のある格子に対して、エンタングルメント測度の上限と下限を解析した。その結果、エンタングルメント測度の下限は、システムサイズを変えるとともに、どの格子においても同様にスケールし、エンタングルメント測度の上限の主要項も線形にスケールするので、システムサイズを変えるとともに、上限と下限の差は線形に増加することが示された。 さらに、測定ベース量子計算の発展形として、測定ベース量子計算と断熱量子計算モデルの融合型である断熱クラスター量子計算モデルの解析を行った。この計算モデルは測定ベース量子計算と似ているが、測定の代わりにハミルトニアンを局所的にゆっくりと変化させることにより基底状態を変化させて計算を実行するものである。まず、断熱定理が成り立つための必要十分条件の解析を行った。特に、断熱クラスター量子計算モデルで重要となる、縮退のある量子系において断熱的な時間発展が保証されるための条件を考察した。また、1量子ビット演算のゲート列を実装する断熱量子テレポーテーションモデルを並列化して実装する並列断熱量子テレポーテーションモデルを提案し、断熱量子計算モデルにおけるゲート列の並列化と事後選択を用いた測定ベース量子計算との対応を示した。
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今後の研究の推進方策 |
(抄録なし)
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