配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
2013年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2012年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2011年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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研究概要 |
本研究では35アミノ酸の縦列繰り返しモチーフであるpentatricopeptide repeat (PPR)タンパク質がRNAを認識するメカニズム, およびPPRファミリーの種子植物の生殖進化への関わりを明らかにすることを目的としている. 本研究ではPPRのうち, Rf-PPRと呼ばれるサブグループに着目した. Rf-PPRはPPRの中でも特に多様性が高く, ミトコンドリアのRNA配列に対応して進化してきている. アブラナ科のモデル植物シロイヌナズナを用いる事で, Rf-PPRの機能解析, 分子進化解析を行い, PPRとミトコンドリアゲノムの共進化の理解を目的とした. 平成25年度は, Rf-PPRのうち, シロイヌナズナRFL2のノックアウト系統を得て機能解析を行った. トランスクプトーム解析を用いて, rf12変異体ではミトコンドリアのorf291という遺伝子由来のRNAのみが異常に蓄積することを明らかにした. 転写末端解析により, RFL2はorf291のRNAを内部で切断する機構に関与していることが示された. RNA ge1-shift assayとPPRがRNAに結合する法則性より, RFL2が高い特異性を持っと思われるorf291上の15塩基のRNA配列を明らかにした. この配列はRNA切断サイトより上流約70塩基の位置にあったため, 直接切断を行う酵素は他に存在することが示唆された. 近年, 植物ではタンパク質性のRNase P (PRORP)が発見されており, この酵素が切断活性を持っている可能性が考えられた. 従ってミトコンドリア局在のPRORPのノックダウンを行ったところ, 予想通りorf291の切断活性が抑制された. これはアダプターとなるPPRが制限酵素PRORPをRNA切断サイトに呼び込んでいる機構を示唆しており, 二分子によるRNA代謝メカニズムの存在を明らかにした.
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