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「理念」と「アウラ」における<他性>--W・ベンヤミンの思考の特質

研究課題

研究課題/領域番号 11J00635
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 ヨーロッパ文学(英文学を除く)
研究機関京都大学

研究代表者

小林 哲也  京都大学, 人間・環境学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2011 – 2012
研究課題ステータス 完了 (2012年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
2012年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2011年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
キーワード他者性をめぐる思考 / 観念的言語の批判 / ベンヤミンのソネット / K・クラウスの左翼批判 / ベンヤミン研究の動向 / アウラの不透過性 / ゲーテとアウラ / K・クラウス翻訳 / 決断主義 / 他性 / K・クラウスとヴィーン / 「思想」クラウス特集 / オーストリア社会民主党 / 政治と言葉 / ベンヤミンにおけるクラウス / 言葉をめぐる闘争
研究概要

平成24年度の研究は、「他性」という研究テーマの核心に迫る論文「不透過なもののく聴き取り〉」を『モルフォロギア』第34号(勤草書房)に掲載した他、以前から取り組んでいたベンヤミンのカール・クラウス論について岩波書店発行の『思想』に論文「デーモンの不平、デーモンの使命」を発表するなど、充実したものだった。前者では、「他者」「他性」に対するベンヤミンの態度を明らかにし、後者においては、他者性を欠いた観念的言語へのベンヤミンとクラウスの批判的姿勢を論じた。どちらの成果もベンヤミン研究を深化させると同時に、その枠を広げる視野を提示しえるものとして評価されている。特に後者は、ベンヤミン、クラウスの研究を通じて、現代のアクチュアルな課題を浮き彫りにする論考として注目された。また、同じく『思想』誌に掲載された、クラウスの非常に難解なテクストの翻訳(「奴らの大事なもの」「自分の巣を汚す鳥」)も、これまで知られなかったクラウスの新たな側面を提示ずるものとして高く評価されている。本年度は、以上多岐に渡る研究で開かれた視野のもと、自身の研究テーマを、「他者」へのベンヤミンの哀悼のあり方を論じた「ベンヤミンのソネット」においてさらに深化させ、その完成に向けて大きく前進することができた。さらに、こうした自身の研究成果を踏まえつつ、日本独文学会発行の『独文学』に掲載されたベンヤミン研究関連書籍の書評(「近年のW・ベンヤミン受容―そのアクチュアリティー」)において、近年のベンヤミン研究動向を分析、評価すると同時に今後の課題を提示した。

報告書

(2件)
  • 2012 実績報告書
  • 2011 実績報告書
  • 研究成果

    (12件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] デーモンの不平、デーモンの使命-1930年代のカール・クラウスー2012

    • 著者名/発表者名
      小林哲也
    • 雑誌名

      思想

      巻: 1,058 ページ: 112-133

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 不透過なものの「聴き取り」-ベンヤミンによるゲーテの「親和力』読解-2012

    • 著者名/発表者名
      小林哲也
    • 雑誌名

      モルフォロギア

      巻: 34 ページ: 67-94

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] ベンヤミンのソネツト-反復と目覚め-2012

    • 著者名/発表者名
      小林哲也
    • 雑誌名

      文明構造論

      巻: 8 ページ: 35-73

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [雑誌論文] デーモンの不平、デーモンの使命~三〇年代のカール・クラウス2012

    • 著者名/発表者名
      小林哲也
    • 雑誌名

      思想

      巻: 2012年6月号(印刷中)

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [雑誌論文] カール-クラウスの風刺的な世界劇場-パロディー2012

    • 著者名/発表者名
      エーベルハルト・シャイフェレ(小林哲也訳)
    • 雑誌名

      思想

      巻: 2012年6月号(印刷中)

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [雑誌論文] 自分自身の巣を汚す島2012

    • 著者名/発表者名
      カール・フラウス(小林哲也訳)
    • 雑誌名

      思想

      巻: (印刷中)

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [雑誌論文] 奴らう大事なもの2012

    • 著者名/発表者名
      カール・フラウス(小林哲也訳)
    • 雑誌名

      思想

      巻: (印刷中)

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [雑誌論文] ベンヤミンのギリシア悲劇論-「英雄」の「反抗」と「沈黙」2011

    • 著者名/発表者名
      小林哲也
    • 雑誌名

      文明構造論

      巻: 第7号 ページ: 63-94

    • NAID

      120003405593

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] ベンヤミンと詩人2012

    • 著者名/発表者名
      小林哲也
    • 学会等名
      神戸ユダヤ文化研究会
    • 発表場所
      茨木市民会館6階601号室(招待講演)
    • 年月日
      2012-12-08
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] Uber die Kreativitat des Ubersetzens ber Benjamin und Listher2012

    • 著者名/発表者名
      小林哲也
    • 学会等名
      日本独文学会主催Kulturseminar
    • 発表場所
      葉山
    • 年月日
      2012-03-11
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] ベンヤミンのゲーテ像2011

    • 著者名/発表者名
      小林哲也
    • 学会等名
      ゲーテ自然科学の集い
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2011-11-05
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] G・アソギ『北京のアタム・スミス』ちのぐって2011

    • 著者名/発表者名
      小林哲也
    • 学会等名
      ポスト-マックス研究会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2011-03-29
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書

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公開日: 2011-12-12   更新日: 2024-03-26  

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