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超広視野観測による宇宙構造形成モデルの検証

研究課題

研究課題/領域番号 11J00960
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 天文学
研究機関国立天文台 (2012)
総合研究大学院大学 (2011)

研究代表者

内海 洋輔  国立天文台, ハワイ観測所, 特別研究員PD

研究期間 (年度) 2011 – 2012
研究課題ステータス 完了 (2012年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード宇宙論 / 弱重力レンズ / 系統誤差
研究概要

標準的として受け入れられている宇宙論モデルでは,5%が銀河で残りは電磁波を放射しないダークマターが23%とダークエネルギーが72%で構成されていると考えられている.ダークエネルギーに至っては重力との相互作用もないとされており,電磁波をたよりに天文学的な手法で観測するのは困難である.これを解決するために物質の存在により光の道筋がゆがむ重力レンズ現象を使ってダークマターを通してダークエネルギーを探る「弱重力レンズ解析」と呼ばれる手法が提案されている.
この手法によれば天球面に投影した質量面密度を得ることができるが,理想的にはこの密度分布中に見出だせるピークは銀河団や視線方向に連なった大規模構造に起因するはずである.質量面密度中に見出すピークの個数は構造形成史を通して宇宙論パラメータに敏感であり,個数を数える統計量のことを「ピーク統計」と呼んでいる.検出されたピークは主に銀河団に起因する場合が多いので,これを独立した観測(X線やメンバー銀河の速度分散)で検証した先行研究がある.結果は,多くの(20-50%)ピークに対応天体が付随しないことが知られており,これらの起源は謎であり,ピーク統計を使った宇宙論パラメータへの高精度の制限を与えることは困難である.これをふまえ,研究代表者はまず系統誤差の解析を行い,その存在を明らかにする手法を開発し,さらに最小化する手法の開発に取り組んだ.その結果,銀河団を検出するようなスケールにおける系統誤差をほとんど取り去ることに成功した.さらに恣意的ではない,理論的裏付けに基づいたしきい値を設定してピーク検出をしたところ,すべての検出に重力レンズを引き起こす対応天体が存在することが明らかになり,初めて弱重力レンズ解析だけで信頼できる質量面密度のピークカタログを作る手法を確立した.さらに,分光による追跡でピークの信頼度を確認し論文誌にこの内容を投稿した.

報告書

(2件)
  • 2012 実績報告書
  • 2011 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Testing Weak-lensing Maps with Redshift Surveys : A Subaru Field2012

    • 著者名/発表者名
      Kurtz, Michael J.
    • 雑誌名

      Astrophysical Journal

      巻: 750 号: 2 ページ: 168-188

    • DOI

      10.1088/0004-637x/750/2/168

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] Hyper Suprime-Cam : the control system2012

    • 著者名/発表者名
      Utsumi Yousuke
    • 学会等名
      Ground-based and Airborne Instrumentation for Astronomy IV, SPIE
    • 発表場所
      オランダ・アムステルダム
    • 年月日
      2012-07-01
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] 重力レンズを使ったダークマターマッピング2012

    • 著者名/発表者名
      内海洋輔
    • 学会等名
      画像科学シンポジウム・バイオイメージングフォーラム
    • 発表場所
      自然科学研究機構岡崎コンファレンスセンター(招待講演)
    • 年月日
      2012-03-05
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書

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公開日: 2011-12-12   更新日: 2024-03-26  

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