研究課題/領域番号 |
11J01093
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
池渕 良洋 北海道大学, 大学院獣医学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2013
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研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2013年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | PD-1 / PD-L1 / 牛白血病ウイルス / 免疫抑制 / モノクローナル抗体 / 免疫賦活 / 細胞死 / 牛白血病ウイルス感染症 / 免疫疲弊化 / 慢性感染症 / 腫瘍疾患 |
研究概要 |
本研究では、家畜に免疫抑制を誘導する牛白血病ウイルス(BLV)感染症に対する新規制御法の開発を目的として、免疫抑制受容体Programmed death-1 (PD-1)とそのリガンドProgrammed death-ligand 1 (PD-L1)による免疫抑制経路の阻害薬の開発を進めてきた。その過程で開発したPD-1の可溶性組換え体が、仮説とは逆に、ウシリンパ球の免疫反応を抑制することが観察された。そこで本年度は、組換えPD-1による免疫抑制機構を解明することを目標とした。 組換えPD-1添加によるPD-L1発現細胞の細胞死は、「細胞膜上のPD-L1の架橋によって細胞死シグナルが発生する」と仮説を立てた。その解析のために抗ウシPD-L1モノクローナル抗体を作製した。本抗体及びそれに対する二次抗体をPD-L1強制発現細胞の培養系に投与することで、PD-L1の架橋を誘導した。その結果、PD-L1の架橋は、PD-L1高発現細胞の細胞死を誘導した。つまり、組換えPD-1添加によるPD-L1発現細胞の細胞死は、PD-1とPD-L1の結合を必要とせず、PD-L1の架橋によって誘導されていることが明らかになった。また、PD-L1由来細胞死シグナルが発生するモチーフを同定するために、細胞内領域を10アミノ酸ずつ削除した数種類の改変PD-L1を強制発現した細胞を作製し、解析に用いた。その結果、PD-L1の架橋による細胞死は、PD-L1の細胞内領域を必要としないことが明らかになった。つまり、本細胞死は、PD-L1に別の因子が結合することで、誘導されていることが示唆された。本研究成果は、未だコンセンサスを得られていないPD-L1由来シグナルの解明に大きく寄与すると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
(抄録なし)
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