研究課題/領域番号 |
11J01864
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
渡邉 研右 北海道大学, 大学院獣医学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2013
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研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2013年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 鳥類 / 異物代謝 / シトクロムP450 / 種差 / 進化 / ワルファリン / 化学物質感受性 |
研究概要 |
異物代謝酵素シトクロムP450 (CYP)は、環境汚染化学物質に対する感受性を決定する重要な要因の一つでる。昨年度、3種の鳥類(ニワトリ、シチメンチョウ、キンカチョウ)を用いて、鳥類CYP遺伝子を網羅的に同定・分類した。さらに、鳥類異物代謝上重要なCYP分子種を特定するため、ニワトリ肝臓を用いてmRNA発現量解析を行い、CYP2C45が高発現していることを明らかにした。現在は、CYPのタンパク質発現量解析と分子種間での発現量比較を目的としてLC-MS/MSを用いた定量系の構築に取り組んでいる。複数の野生鳥類種についてCYPタンパク質発現量の定量解析を行うことで、鳥類の異物代謝機構とその種差の解明につながると考えられる。 鳥類CYPの解析と並行して、殺鼠剤ワルファリンに対する鳥類種間での感受性の種差の解明に取り組んだ。本年度は、ワルファリンの標的であるビタミンK還元酵素(VKOR)について詳細な検討を行った。VKOR活性は、哺乳類ではVKORC1 (C1)とVKORC1L1 (L1)という二つの酵素により、肝臓で高発現しているC1はワルファリンによる阻害を強く受ける一方、低発現であるL1はワルファリンによる阻害をほとんど受けない。ニワトリにおいてはVKOR活性がワルファリン抵抗性であることを先に明らかにしていたため、①ニワトリではL1が高発現している、もしくは、②ニワトリC1は阻害を受けにくいアミノ酸配列・立体構造をとっている、という二つの可能性について検討を行っている。まず、Eadie-Hofsteeプロットを用いた代謝活性の解析により、ニワトリにおいても二つの酵素が関与していることが示唆された。また、肝臓のmRNA発現量解析ではL1もC1と同程度の発現を示したため、今後タンパク質発現量の解析と、異種発現系を用いたニワトリC1、L1に関する機能解析を進める予定である。
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今後の研究の推進方策 |
(抄録なし)
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