研究課題/領域番号 |
11J02074
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
堀 祐臣 北海道大学, 大学院情報科学研究科, 特別研究員(DC1)
|
研究期間 (年度) |
2011 – 2013
|
研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2013年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | GaN / AlGaN / ALD / Al203 / MOS / 絶縁ゲート / トランジスタ / パワーデバイス / 界面 / 電子準位 / C-V |
研究概要 |
GaN系ヘテロ構造を用いた高電子移動度トランジスタ(HEMT)を次世代電力変換システムに応用するには、絶縁膜/半導体接合を有する絶縁ゲート構造の形成が必要である。これまでに、絶縁膜/GaN系半導体界面には高密度な電子準位が存在することが明らかとなり、電子準位によってGaN系絶縁ゲートトランジスタの動作安定性・信頼性の問題が引き起こされることが示唆されてきた。これまでの研究成果では、絶縁ゲートHEMT内の界面電子準位評価手法の確立と、電子準位制御プロセスの開発に成功してきたが、最終年度では、Al203/AlGaN/GaN絶縁ゲートHEMTにおけるAl203/AlGaN界面電子準位密度の詳細な評価を行い、電子準位としきい値電圧安定性の関係を明らかにした。その結果、電子準位が低密度に制御された界面を有する絶縁ゲートHEMTは、高温動作時にも安定したしきい値電圧を示すことを見出した。電子準位評価は、「周波数分散容量電圧(C-V)解析法」と「光支援C-V法」を組み合わせることで行った。N20ラジカル処理による制御プロセスを行ったAl203/AlGaN界面では、電子準位密度は伝導帯近傍において8x10^12cm^-2eV^-1程度、禁制帯中央近傍において1x10^12cm^-2eV^-1未満とそれぞれ見積もられた。界面制御を行わなかった界面と比較すると、禁制帯内のアクセプタ型電子準位は40%程度に減少していると予想された。続いて、絶縁ゲートHEMTの伝達特性評価によるしきい値電圧安定性評価を行った。N2Oラジカル処理によって低密度に制御されたHEMTでは、160度の高温下においても負ゲート電圧ストレス印加前後のしきい値電圧変動が0.6V未満に抑制された。GaN系絶縁ゲートHEMtにおける電子準位密度と電気特性向上の関係を示した初めての報告例となった。
|
今後の研究の推進方策 |
(抄録なし)
|