研究課題/領域番号 |
11J02350
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生活科学一般
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
WIJAYANTO TITIS (2013) 九州大学, 芸術工学研究院, 特別研究員(PD)
WIJAYANTO Titis (2011-2012) 九州大学, 芸術工学研究院, 特別研究員(DC1)
|
研究期間 (年度) |
2011 – 2013
|
研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2013年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | 暑熱順化 / 暑熱環境適応能 / 体温節反応 / 夏季順化 / 熱帯地在住者 / 体温調節反応 / 申請作業能 / 酸素ヘモグロビン濃度 / 熱帯地住民者 / 精神作業能 / 酸素化ヘモグロビン濃度 |
研究概要 |
日本に滞在している熱帯アジア人および日本人の暑熱環境下における夏季前後の体温調節反応を比較検討することを目的として、下腿温浴時の熱帯地域および温帯地域在住者の深部温上昇に対する熱放散反応(発汗量, 皮膚血流量)の比較を行った。 【目的】安静時下腿温浴により暑熱負荷を行った際の熱帯地域および温帯地域在住者の熱放散反応の比較を行い、夏季前後の熱放散特性を明らかにした。 【研究実施】「被験者」日本に滞在している健康な熱帯地在住者8名(インドネシア人5名, フィリピン人2名、マレーシア人1名)および温帯地在住者(日本人)の健康な成人男子大学生7名を被験者とした。上記の熱帯アジア居住者は、夏季前実験時において19.9±4.4ヶ月(平均±標準偏差)日本に滞在していた。 「方法」室温28℃, 湿度50%RHに制御した人工気候室において40分間座位安静にし, その後, 60分間の下腿温浴(膝から下を42℃の湯に浸す)を行った. 実験は、平成25年5月~6月(夏季前実験)、8月末~10月上旬(夏季後実験)にわたり実施した。 【結果】本実験においては、夏季前に比べ夏季後は直腸温の上昇は抑制されなかった。また、総発汗量と局所発汗についてもまた夏季後に増大はみられず、平均皮膚温も上昇せず、発汗効率に関しても、夏季後で向上することはなかった。以上の結果より、本実験において日本人、熱帯アジア居住者ともに熱放散反応において夏季馴化の影響は受けなかったと言える。さらに、総発汗量・局所発汗は減少せず、発汗効率も変化がなかったことから、熱帯アジア居住者の脱馴化は、日本の夏の暑熱負荷の影響では、緩和されなかったと考えている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
日本人と熱帯アジア人の間における暑熱下の体温調節反応の比較において、熱帯アジア人が温暖な日本に滞在する間にどのように脱馴化するのか、日本の夏季における季節馴化も併せて実験データで検討した例は過去に見あたらないものであった。研究アイデア、実験計画もよく、実験そのものも非常に意欲的であった。
|
今後の研究の推進方策 |
この成果は6月の日本生理人類学会第70回大会で発表予定であり、その後学術論文として投稿する予定である。
|