研究課題/領域番号 |
11J03417
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
有機工業材料
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
宮田 康平 北海道大学, 大学院・総合化学院, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 希土類 / 錯体 / 発光 / ホスフィンオキシド / 配位高分子 / 配位構造 / 温度センサー |
研究概要 |
発光性希土類錯体は、可視および近赤外域において色純度の高い発光を示すことから、ディスプレイ用発光材料やレーザー材料として研究されている。これらの発光特性は、通常溶液中における光学計測により評価される。一方、実際の発光デバイス材料への応用を考えると固体状態における光物性評価が重要になるが、バルク結晶のままでは結晶表面で光散乱が起こるため励起光が内部まで到達せず、正確な光物性評価を行うことは困難であった。そこで本研究では、希土類錯体を集積化させた新しい発光体である希土類錯体ポリマーを合成し、紫外光が散乱しない乳00nm以下の結晶を調製する。得られた希土類ナノ結晶の光物性を評価することで、結晶中における発光特性解明および発光性有機材料としての機能評価を行うことを目的とした。 昨年度までは希土類錯体ポリマーの開発に取り組み、優れた発光効率(>80%)と耐熱性(分解温度300℃以上)を有する発光体の開発に成功した。今年度は希土類錯体ポリマーのさらなる光機能化を目的として、温度センシング能の付与を検討した。具体的にはテルビウム、ユウロピウム、および架橋型配位子から構成される新規な希土類錯体ポリマーを合成した。この希土類錯体ポリマーについて、温度を-70℃から230℃まで段階的に変化させながら発光スペクトルを測定したところ、テルビウムとユウロピウムの発光強度比(I_<Eu>/I_<Tb>)は、温度上昇に伴って増加した。すなわちこの混合ポリマーは、他に類を見ないほど広い温度計測範囲(-70℃~230℃)を有する温度センサーとなり得ることが分かった。
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