研究課題/領域番号 |
11J03703
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
分析化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
伊藤 浩介 大阪大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2012年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 人工核酸 / オリゴヌクレオチド / DNA分析 / BNA / 三重鎖核酸 / ホスホロアミダート / ホスホロチオアート |
研究概要 |
平成24年度は、P-S結合を有するオリゴヌクレオチドの三重鎖形成時の切断反応性に関する評価を行うとともに、二重鎖DNAのホモプリン中にシトシンが含まれる配列を認識する(C認識プローブ)に関して評価を行った。 新規5'-thio型人工核酸を導入したP-S結合を有するオリゴヌクレオチドが銀イオンやヨウ素などのソフトなルイス酸の存在下、P-S結合の位置で特異的に切断可能であることがわかった。尚、このオリゴヌクレオチドは一本鎖状態と三重鎖形成時でほぼ同等の反応性を示すことがわかった。P-S結合の隣接残基に金属イオンを配位可能な置換基を導入するなどにより、三重鎖と一本鎖状態の構造の違いを反応性の違いに反映できるかについて興味が持たれる。 他方、SNPの検出を可能とする新規C認識プローブについては昨年度の成果を受けて、P-N結合を有するプローブに蛍光標識を施し、SNP認識能を評価した。その結果、プリン鎖中にシトシンを二つ含んでいても三重鎖形成を介してプローブの切断反応が進行しSNPを高い選択性で認識可能であることが明らかとなった。蛍光を利用することが可能な本プローブを利用することで高感度なSNP分析法として応用可能であると考えられる。 また、三重鎖形成に伴うP-N結合の切断促進メカニズムを明らかとする目的で速度論的な解析を行ったところ、三重鎖を形成したときには一本鎖状態と比較して活性化エンタルピーを半減することにより、反応が促進されていることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度に予定していた以下の検討を行い、着実に成果を挙げた。シトシンを含む配列であり尚かつ生体機能へ影響を及ぼすSNPを分析対象としてシトシン認識プローブを設計・合成し、SNP分析を達成した。また、P-S結合を有するプローブに関しては、種々の金属イオンを加えることや切断部位の周辺に化学修飾を施すことによる反応性への影響をHPLCにより評価し、P-N結合を有するプローブとの比較を行った。さらに、レシオ測定を行うことによって細胞系へ適用するための基礎的検討を行う。
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