研究課題/領域番号 |
11J03950
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高見 ヒデフミ (2013) 大阪大学, 基礎工学研究科, 特別研究員(DC1)
高見 英史 (2011-2012) 大阪大学, 基礎工学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2013
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研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2013年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 二酸化バナジウム / 金属-絶縁体転移 / ナノ構造 / ドメイン / ペルチェ冷却効果 / 熱電効果 / エレクトロニクス / ナノインプリント / 強相関電子系 / 室温巨大スイッチング / エレクロトニクス |
研究概要 |
私は、多彩な物性および外場に対する巨大応答を示す3d遷移金属酸化物のうち、二酸化バナジウム(VO_2)のナノ構造に関する研究を行っている。VO_2は341Kにおいて結晶構造変化を伴う急峻な金属-絶縁体転移を示す材料であり、Wドープにより相転移が室温で発現すると共に、ナノサイズの領域において金属相と絶縁相のドメインに分離することが報告された強相関電子系材料である。私はWドープVO_2薄膜の単一ナノドメインの物性を抽出・制御し、従来の薄膜デバイス特性を遥かに凌駕した室温で動作する超高性能スイッチング素子への応用を考え、実現することを目的としている。前年度までに私は、1. ナノインプリントを用いたVO_2ナノ構造作製技術の確立および2. 作製した2端子ナノデバイスにおける電気抵抗の温度依存性において最大10万%/Kの変化率を伴う単一電子相由来の階段状金属-絶縁体転移を発現させることに成功してきた。当該年度は、この巨大金属-絶縁体転移を電気的に制御することを目指し、ドメイン相界面で発現するペルチェ冷却効果を用いることで、高温で安定である金属ドメインから低温で安定である絶縁体ドメインへ電気的に不揮発で制御できることを世界で初めて明らかにした。従来、VO_2の2端子素子における電気制御は、絶縁体から金属相への一方向しか達成されておらず、不揮発メモリ動作に必須である書き込みと消去の両方を達成した報告例は無かった。私は、VO_2を微細加工してドメイン配列を一次元化させることができれば、ドメイン界面に電流が流れ、熱電効果のひとつであるペルチェ冷却効果が使えることに着目し、この問題点を克服した。このことにより、Si材料の微細加工による性能向上限界を迎えつつある半導体業界に対し、新しい機能性材料創出というイノベーションを起こすことができ、科学技術の進歩による豊かで安心・安全な社会の発展に大きく貢献できる。
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今後の研究の推進方策 |
(抄録なし)
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