研究課題/領域番号 |
11J04217
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
岩石・鉱物・鉱床学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
秋澤 紀克 金沢大学, 自然科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2013
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研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2013年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | MORB(中央海嶺玄武岩) / 調和的なダナイト / ハルツバーガイト / 北部オマーンオフィオライト / 1-D steady state modeling / セグメント構造 / ダナイト / モホ遷移帯 / マグマ・岩石相互作用 / Crの動き / 熱水 / クロミタイト |
研究概要 |
セグメント構造を反映したメルト上昇過程の違い かつての海洋リソスフェアが陸上にのし上げているオマーンオフィオライトの様々な場所で露頭観察・サンプリングを行った結果、海嶺下でメルトの抜けるチャネルであったと考えられる調和的なダナイトの太さ・出現頻度がセグメント中心で多いことが分かった。また、数多くのサンプルを処理することで、セグメント構造を反映した系統的な鉱物化学組成の違いも明らかになった。 メルトとかんらん岩がどのように相互反応をしたのか明らかにするため、鉱物化学組成を用いてモデリングをおこなった。東京大学の小澤一仁教授に協力して頂き、1-D steady state modelingを行うことで、メルト上昇中にメルト/かんらん岩相互反応の程度はセグメント中心でより高く、Light rare earth element (LREE)の濃度が高いメルトの関与の期間が長かったことが示唆された。 以上のことは、海洋底で実際に観察されている、セグメント中心で地温勾配が高いことに寄与していると結論づけた。また、LREEの含有量の高いMORBの出現が、マントル中で行われていることを示唆した。オフィオライトは、その形成から、のし上げまでに様々なマグマ活動・変質を受けていることが考えられるため、形成場が明らかである実際の海洋底と比較することが必要不可欠である。本研究において、その比較を行い、オフィオライトと海洋底の岩石を関連づけたことで、地球内部の進化過程をより自然に近い形で再現したと言える。また、中央海嶺下でメルトチャネルを定常的に維持するために、マントル上昇に伴い細いチャネルが消滅していく現象をとらえた。本研究により、中央海嶺下でのメルト上昇過程がより3次元的に再現されたといえる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究は既に達成され、現在、その成果を国際誌に発表する準備もほぼ出来ている。また、多くの学会発表で多くの研究者と議論をとおして、その重要性は明らかに感じ取れる。以上は、研究計画より研究が進展したことによるといえる。
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今後の研究の推進方策 |
多くのデータ処理を行っているので、論文化に際し間違いがないかの確認作業が長引いているが、早急に、確実に、終了させ、知的財産蓄積に寄与したい。
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