• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

個体発生および脳機能における平面内細胞極性因子の役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11J04598
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 発生生物学
研究機関基礎生物学研究所

研究代表者

橋本 昌和  千葉大学, 大学院医学研究院, 助教

研究期間 (年度) 2011 – 2013
研究課題ステータス 完了 (2013年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2013年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2012年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2011年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード細胞極性 / 形態形成 / 鼻 / 神経発生 / 脳機能
研究概要

前年度より解析を進めてきた鼻の形態形成について、Vnt5aの発現パターンと表現系との関係についてさらに解析を加えた。Vnt5aは鼻原基において遠位(先端)側で強く、近位側で弱い。このことはWnt5aが鼻の先端から根元にかけて濃度勾配を形成している可能性を示唆している。そこで本年度はオランダのグループとの共同研究で、Tet-onシステムによってE1O. 5から全身でWnt5aを発現させ、mRNAレベルでは発現の勾配を壊すことに成功した。そしてその個体における鼻中隔軟骨組織および細胞の形態を観察すると、Wnt5aノックアウトマウス同様に近位側での組織の収劍伸長がおこらず、太く短い形態であった。また軟骨細胞の形態もWnt5aノックアウト同様、極性が完全に失われ球状の形態をとっていた。この実験結果から、Wnt5aの発現自身が重要なのではなく、先端から根元にかけての化現の勾配が軟骨細胞の極性化に重要であることを示している。
また、Wnt5aと平面内細胞極性因子であるPrickle1のダブルヘテロマウスはマイルドな鼻低形成を示す。興味深いことに、これらのマウスの頭部をX線観察すると鼻中隔が湾曲している表現系がみられた。このような表現系はイヌにおいてパグやブルドックで頻繁に起こることが知られており、軟骨細胞の極性化が収劍伸長による鼻の伸長と鼻中隔構造の正常な形成に寄与している重要な知見が示唆された。
これまでの研究成果をまとめると、先端で強く発現するWnt5aの勾配を鼻の軟骨細胞が受け、平面内細胞極性因子依存的に細胞を極性化させ、鼻中隔軟骨組織を収鮫伸長させる。これによりマウスの長いマズルが形成されることを明らかにすることができた。また、平面内細胞極性経路は間葉系においてWntリガンドの勾配依存的に細胞を極性化させる機能があることを示すことができた。

今後の研究の推進方策

(抄録なし)

報告書

(3件)
  • 2013 実績報告書
  • 2012 実績報告書
  • 2011 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Molecular and cellular mechanisms of development underlying congenital disease2014

    • 著者名/発表者名
      Masakazu Hashimoto, Hitoshi Morita, Naoto Ueno
    • 雑誌名

      Congenital anormalies

      巻: Vol.54 号: 1 ページ: 1-7

    • DOI

      10.1111/cga.12039

    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 平面内細胞極性による鼻の高さの制御2013

    • 著者名/発表者名
      橋本昌和
    • 学会等名
      日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      神戸市
    • 年月日
      2013-12-03
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書

URL: 

公開日: 2011-12-12   更新日: 2024-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi