研究課題/領域番号 |
11J04750
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
日本文学
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
梅田 径 早稲田大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)
|
研究期間 (年度) |
2011 – 2012
|
研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
|
配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | 和歌 / 六条藤家 / 歌学 / 奥義抄 / 和歌初学抄 / 藤原顕方 / 藤原清輔 / 書写面 / 歌学書 / 情報構造 / 院政 / 藤原重家 |
研究概要 |
本年度の研究は、藤原清輔の歌学書類のうち『奥義抄』『和歌初学抄』に関する本文研究及び、その書写面の多様性が発生する論理についての理論的、考証学的研究が進展した。とりわけ『和歌初学抄』の「喩来物」の箇所から該本の性格を考察するという研究は高い評価を得ており、論文化を急いでいる。『奥義抄』についての研究はやや方法論的な未熟が指摘され、従来の文学研究の関心とそぐわない点があったため、その重要性が認められたとはいいがたい。 文献の書写面に関する研究は従来まったくと言っていいほどなされておらず、ややその新規性の先見性が認められなかった部分があったことは事実である。理論面、考証面の両方においてより高度な研究の進展が必要とされ、当該年度の研究が十分に学会に認められたとはいえないのは事実である。むしろ院政期に花開いた歌学書類全体を視野にいれての研究が求められており、本研究を基盤としてより広い視野での研究が必要となる。 ほかに藤原顕方についての論文を書いた。基本的な資料をまとめて六条藤家歌人としての性格を考察したもので、基礎資料として利用されるべきであろう。 研究実施計画からすると諸私家集の検討が課題として残ってしまったが『重家集』や二条天皇歌壇の問題などいくつかの点は、来年度以降発表しうる内容をもつかと思われる。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
諸私家集の研究及び、『袋草紙』についての検討が遅れたため。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究によって構築されつつある方法論を基盤とした上で、それをより広い範囲で適用するための研究が必要となる。大量の資金、膨大な時間が必要であるが、他に方法がなく地道かつ徹底的に諸本研究を進める。このような研究から、諸本の情報構造を把握し、本文データベースや文献研究など幅広い研究に役立つと信じられる。研究計画の変更はない。
|