研究課題/領域番号 |
11J04790
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
スポーツ科学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
伊藤 尚基 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 筋肥大 / 筋萎縮 / 一酸化窒素 / peroxynitrite / nNOS / NOX4 / TRPV1 / capsaicin / 活性酸素 / NOX |
研究概要 |
骨格筋筋肥大におけるnNOSおよび産生されたNO/peroxynitriteの機能を明らかにする為、本年度はNO/peroxynitriteによるmTOR活性化のメカニズムを解析することを目的とした。 その結果、メカニカルストレス直後に活性化されたnNOSによって産生されたNOおよび活性酸素産生酵素であるNADPH oxidase 4(NOX4)によって産生された活性酸素と反応することにより産生されたperoxynitriteは、細胞内カルシウム濃度を制御することでmTORを活性化し、筋肥大を促進することがわかった。また細胞内カルシウム濃度を薬理学的に上昇させるだけでmTORは活性化し、また過負荷依存的なmTORの活性化は細胞内カルシウムキレートBAPTA-蝋により抑制されたことから、負荷依存的なmTORの活性化は細胞内カルシウム濃度依存的に起こることが分かった。 NO/peroxynitriteのターゲットとなるカルシウムチャネルを探索した結果、NO/peroxynitriteは陽イオンチャネルTRPV1を活性化することでmTORを活性化し、筋肥大を促進することが分かった。興味深いことに、TRPV1のアゴニストであり、トウガラシの辛み成分であるcapsaicinを投与するだけで、mTORは活性化し、筋肥大が促進、筋萎縮が軽減された。 本研究は負荷依存的な筋肥大においてNO/peroxynitrite、細胞内カルシウム濃度およびTRPV1が重要であることを示し、またTRPV1が筋萎縮治療において新たなターゲットとなる可能性を提示した。
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