研究課題/領域番号 |
11J05469
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上條 諭志 東京大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2013
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研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2013年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 突起伸展 / カルシウム / CaMキナーゼ / 神経発生 / Rho-family GTPase / Rho / 神経突起 / FRET / CaMK |
研究概要 |
神経細胞の突起伸展は機能的な神経結合を生むために必須な過程であり、その機構を解明することは、神経回路の構築原理の理解にとって非常に重要である。発生期神経細胞において神経突起内部でのカルシウムの上昇が細胞骨格の編成に関わっていることが示唆されており、当研究室は過去に発生期神経細胞の突起伸展のフェーズにおいて、カルシウム上昇の下流で活性化されるCaMKIと呼ばれるキナーゼ群がサブタイプ特異的に軸索、および樹状突起の伸長制御をしていることを見出している。本研究ではこれを基盤に発生期神経細胞におけるカルシウム上昇の意義を解明しようと試み、昨年度までに発生期神経細胞のカルシウム上昇に関する新たな知見を得ていた。平成25年度は前年度までの知見をもとに、以下の目標を定めて研究を遂行した。①発生期神経細胞でのカルシウム上昇パターンの計測および解析、②カルシウム上昇の起源の同定、③細胞間カルシウム濃度比較、の計三点である。以下、各項目について概述する。 ①発生期神経細胞でのカルシウム上昇パターンの計測および解析 新規カルシウムプローブにより、発生期神経細胞の突起内部でのカルシウム上昇パターンの定量的計測に成功した。詳細な解析によりカルシウムの上昇振幅の最大値、積算値の両方において、軸索の方が樹状突起よりも大きいことが明らかになった。また、時空間的パターンを考慮した解析により、自発的カルシウム上昇に時間的な履歴による制御が存在する可能性を見出した。 ②カルシウム上昇の起源の同定 カルシウム上昇の起源を同定するために薬理実験を行い、ターゲット分子の候補を得た。その分子の阻害剤を働かせるとほとんどのカルシウム上昇が消失すること、また阻害剤非感受性の変異体を外来性に発現させると、阻害剤存在下においてもカルシウム上昇が回復することを見出した。 ③細胞間カルシウム濃度比較 細胞間のカルシウム濃度の比較に応用可能なコンストラクトを作成し、発生期神経細胞において、細胞間で細胞内カルシウム濃度が異なることを見出した。また、このカルシウム濃度が②で見出した分子により制御されることを示した。
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今後の研究の推進方策 |
(抄録なし)
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