研究課題/領域番号 |
11J05843
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
姜 秀辰 大阪大学, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2012年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | Semaphorin 7A / Macrophage / Colitis / IL-10 / Epithelial cell |
研究概要 |
消化管は栄養素の消化吸収機能のみならず免疫機能も有する組織である。常に外来抗原である食物と接することから、消化管組織における免疫反応は厳密に制御されていなければならない。消化管における免疫制御の破綻は炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎及びクローン病)の発症につながる。消化管における免疫応答制御に関与する細胞として、近年、腸管マクロファージが注目されつつある。腸管マクロファージは過剰な免疫応答の抑制において中枢的役割を果たしており、その制御の破綻は腸内細菌に対して過剰な免疫反応を惹起し、炎症性腸疾患のような慢性炎症の引き金となる。しかしながら、この腸管マクロファージの制御メカニズムはまだ明らかになっていない。 申請者はSema7Aは腸管上皮細胞の基底膜に特異的に高発現し、腸管粘膜固有層に常在する調節性マクロファージとの相互作用する際に、炎症性マクロファージとの異なる受容体であるαβインテグリンを介して、その下流のシグナルを活性化し、マクロファージに免疫抑制性サイトカインであるIL-10の分泌を誘導することを明らかにした。さらにSema7A欠損マウスの解析から、Sema7Aを介したマクロファージによるIL-10産生が腸管免疫恒常性維持に重要な役割を担うことが明らかとなった。これらの結果は、マクロファージのサブセットによってSema7Aの受容体の発現パタンが異なり、特に、腸管免疫システムにおいてのSema7Aは炎症抑制性機能を持ち、Inflammatory Bowel Diseaseなど難治療性腸疾患の治療に向けた分子標的候補となる可能性を示唆している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初研究目的のように、本研究では大腸炎モデルマウスを用いSema7Aとインテグリンによる腸管上皮細胞とマクロファージの相互作用を媒介する分子メカニズムを明らかにした。さらに、Sema7Aは腸管マクロファージのIL-10産生を誘導することにより、大腸炎モデルマウスにおいて炎症を抑制する治療効果があることが明らかになった。これらの結果により、当初の研究目的に十分に達成する結果を得られたと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
今まで、大腸炎モデルマウスにおいてのSema7Aの機能解析を行い、腸管免疫システムにおいての炎症制御機構を明らかにした。これらの結果に基づいて、今後、炎症性腸疾患者からの検体を用い、ヒトにおいてSema7Aの腸管免疫反応制御システムにおいての影響を検討する。
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