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アンリ・ルフェーヴルの空間論の諸相--日常生活、都市、国家の主題を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 11J06142
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 思想史
研究機関東京外国語大学

研究代表者

平田 周  東京外国語大学, 大学院・地域文化研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2011 – 2012
研究課題ステータス 完了 (2012年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
2012年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2011年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
キーワード空間 / 都市 / 国家 / グローバリゼーション / 日常生活 / 国際情報交換 / フランス / 人間主義
研究概要

報告者の研究の目的は、アンリ・ルフェーヴルの思想における日常生活、都市、国家の三つの主題を空間論として総合的に把握することで、その全体像を示すと同時に戦後フランスの思想史における彼の思想の位置を示すことである。これまでの研究において国家の主題が未着手であったので、本年度は1976年から1978年にかけて出版された『国家について』(全四巻)の研究に着手した。そこで「研究実施計画」に記載したように、第一に、ルフェーヴルの国家論が彼の思想においてどのような位置を占めているのかを、より具体的にはこの国家論と1960年代から着手され1974年の『空間の生産』を頂点とする彼の都市社会学の領域での思想との関連を明らかにするため、ヒルデスハイム国際セミナーにおいて口頭発表をおこなった。第二にルフェーヴルの国家論が1970年代末に国際的な舞台で国家論を展開していたニコス・プーランザスのそれとの関わりにおいてどのような意味をもつのかを社会思想史学会の自由論題報告のなかで検討した。これら二つの発表とそこで得られたコメントを基に論文「ニコス・プーランザスとアンリ・ルフェーヴルー1970年代フランスの国家論の回顧と展望」を執筆し、その論文はr社会思想史研究』(第37号)に掲載される予定である(掲載許可・4月10日最終稿提出済み)。
この論文はプーランザスとルフェーヴルの国家についての理論的な問いかけを再構成するために「回顧」するだけでなく、それがいかなる現代的意義をもつのかを「展望」することを目的としている。とりわけ社会科学の領域で中心的な問いかけの対象となっているグローバリゼーションと国家の関係についての言説(世界システム論、世界都市仮説など)を参照することで、二人の国家論がそれぞれの仕方で当時の世界経済の変化に対応する国家の変容を先駆的に扱っていたことを明らかにした。それはプーランザスにおいては、「ドル危機」による第2次大戦後の通貨枠組みの変化に対する制度的諸装置の再配置(議会の立法権限の低下と行政の役割の増大)の問題として捉えられ、ルフェーヴルにおいては国境を越えて活動する多国籍企業によって生じる都市、国家、世界のスケールの変化の問顧として現れている。

報告書

(2件)
  • 2012 実績報告書
  • 2011 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2013 2012 2011 2001 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] ニコス・プーランザスとアンリ・ルフェーヴル-1970年代フランスの国家論の回顧と展望2013

    • 著者名/発表者名
      平田 周
    • 雑誌名

      社会思想史研究

      巻: 37(掲載許可)(4月1日最終稿提出済み)

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 人間主義論争再訪-アルチュセールとルフェーヴルの理論と実践における人間の位置2011

    • 著者名/発表者名
      平田周
    • 雑誌名

      相関社会科学

      巻: VOL21 ページ: 39-53

    • NAID

      40019243325

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 都市問題からスケール問題へ2012

    • 著者名/発表者名
      平田 周
    • 学会等名
      ヒルデスハイム国際セミナー「諸学に映しだされる文化」
    • 発表場所
      ヒルデスハイム大学(ドイツ)
    • 年月日
      2012-11-24
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] 1970年代フランスの国家論の回顧と展望-ニコス・プーランザスとアンリ・ルフェーヴルの国家論の検討を通じて2012

    • 著者名/発表者名
      平田 周
    • 学会等名
      社会思想史学会
    • 発表場所
      一橋大学
    • 年月日
      2012-10-28
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] 英米圏におけるアンリ・ルフェーヴル-空間とスケールの生産、そして空間の再評価2012

    • 著者名/発表者名
      平田 周
    • 学会等名
      国際コロック「空間の思想/思想の空間」
    • 発表場所
      パリ国際大学都市日本館(フランス)
    • 年月日
      2012-04-28
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] 現代性の空間と時間をめぐる問い-空間管理の二つの形態2001

    • 著者名/発表者名
      平田周
    • 学会等名
      ポルト大学主催国際会議
    • 発表場所
      ポルト大学
    • 年月日
      2001-09-03
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://shst.jp/Convention/index.html

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://www.kiss.c.u-tokyo.ac.jp/kss.html

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書

URL: 

公開日: 2011-12-12   更新日: 2024-03-26  

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