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高分子ナノ構造の精密設計と遺伝子治療、再生医療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 11J06817
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 ナノ材料・ナノバイオサイエンス
研究機関北海道大学

研究代表者

ボロフコフ アレクセイ  北海道大学, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2011 – 2013-03-31
研究課題ステータス 採択後辞退 (2012年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード遺伝子導入 / スターベクター(SV) / バイオチューブ / シリコン基材 / ポリイオンコンプレックスコーティング
研究概要

多分岐型遺伝子導入材、スターベクター(SV)の高分子ナノ構造の設計
SVはベンゼン環を中心に分岐した合成高分子で、1から最大6分岐型のSVを作成することが可能である。SVの細胞への遺伝子導入効率は分岐数の増大とともに増え、6分岐型が最高となった。また、7分岐型以上の遺伝子導入効率を調べるために、高分岐型以上の開始材の作成を試みた。SVのもととなる多分岐の開始材を溶液中で光照射することにより、最大で20分岐型の開始材を作成することができた。化合物の同定はRI・UV検出器を有するGPCと^1H-NMRにより行った。これを用いて20分岐型のSVを作成することで、遺伝子導入効率が大きく向上することが期待できる。
SVの生体への応用(遺伝子治療への応用と再生医療への応用)
エラスチン含有バイオチューブ作成にあたり、第一段階としてDNAとSVのシリコンにおける滞在性を調べた。SVにはカチオン性で感温性を有するものを使用し、DNAには予備実験としてGFP発現のpQBI25等を用いた。感温性は、生体内にSVとDNAのポリイオンコンプレックスでコーティングされたシリコン基材を入れる時に重要であり、体温で疎水性となるコーティングであれば、コーティングシリコンの皮下への埋め込み時にコーティングの溶出を防ぐために必要である。そこでDNAとSVのポリイオンコンプレックスが35℃からの疎水性となる組成を濁点測定により調べ、粒径測定により確認した。次にシリコン基材へポリプレックスを塗布して1週間水に浸した後取り出し、コーティングが1週間後も存在していることをX線電子分光法(ESCA)で確認し、塗布条件を決定した。第二段階のIn vitroでの実験として、コーティングシリコン上に細胞を播種し、細胞がシリコンに付き培養出来る事を確認し、遺伝子導入が行われている事を蛍光顕微鏡とFACSを用いて確認した。第三段階ではラットの皮下にコーティングシリコン基材を埋め込み、一週間後に取り出して凍結切片を調べたが、遺伝子発現はほとんど見られなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

多分岐型開始材の収率がとても低いこと、in vivoでのコーティングシリコン基材からの遺伝子導入効率が期待されたものよりも著しく低かった事などで苦労しているが、米団化学会に論文を発表することができ、また現在論文を2報執筆しており、おおむね順調に進行していると判断できる。

今後の研究の推進方策

開始材の多分岐化においては、生成物の高収率が見込める方法を検討する。エラスチン含有バイオチューブ作成においては、用いてるSVの導入効率を向上させる必要があるため、主骨格構造や副骨格構造の異なるSVを試す、もしくはSVの修飾を行う。

報告書

(1件)
  • 2011 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Thermoresponsive Heparin Bioconjugate as Novel Aqueous Antithrombogenic Coating Material2011

    • 著者名/発表者名
      Y.Nakayama, S.Yamaoka, Y.Nemoto, B.Alexey, K.Uchida
    • 雑誌名

      Bioconjugate Chemistry

      巻: 22巻 号: 2 ページ: 193-199

    • DOI

      10.1021/bc100267z

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
    • 査読あり

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公開日: 2011-12-12   更新日: 2024-03-26  

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