研究課題/領域番号 |
11J08110
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
青井 隼人 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2013
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研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2013年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 宮古多良間方言 / 奄美湯湾方言 / 文法記述 / 「中舌母音」 / 成節的子音 / 三型アクセント / 音声的解釈 / 音韻的解釈 / 形態論 / アクセント / テキスト / 音響分析 / 静的パラトグラフィー |
研究概要 |
本研究では、琉球語の一方言である宮古多良間方言の文法記述をおこなう。当該方言は宮古方言群と八重山方言群の「中間的な」言語特徴を持った方言であり、その体系的かつ包括的な文法記述は両方言群の研究にとって重要な成果をもたらしうる。とくに多良間方言を含む宮古方言群は特異な音声学的・音韻論的特徴(「中舌母音」と呼ばれる舌端が調音に関与する母音、音節の核として機能する成節的な子音、近年新たに発見されたアクセント型の3つの区別など)を有しており、その詳細な音声学的・音韻論的研究は、琉球語学だけでなく、一般音声学・理論音韻論・歴史言語学などにも貢献しうる。 本年度の主要な成果は3点ある。まず多良間方言と北琉球奄美湯湾方言のあいだで中舌狭母音の調音詳細を比較し、両者の調音的特徴を記述した論文を公表した(The central high vowels in Ryukyuan languages : A comparative palatographic study of Yuwan Amami and Tarama Miyako)。両者の調音詳細を客観的な手法で比較し、その差異を記述した研究はこれまでになく、本研究は宮古・奄美両方言の記述研究に新しい知見をもたらした。 また言語の記述に関する新しい方法論を探究する研究会(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同研究プロジェクト「複雑系としての言語 : 運用に基づく文法理論の可能性」)において2件の口頭発表をおこなった。実際の言語使用を基盤とした(usage-based)研究の実例を紹介し、言語をより実態に即した形で捉えるためにはどうすればよいかを議論した。 以上の研究業績に加えて、本年度は現地調査を2013年11月20日~27日におこなった。三型アクセントの記述を目的とした調査をおこない、これまでに得られていた定性的データに加えて新たに定量的データを追加した。
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今後の研究の推進方策 |
(抄録なし)
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