研究課題/領域番号 |
11J08395
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
分子生物学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高橋 朋子 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(DC1) (00738792)
|
研究期間 (年度) |
2011 – 2013
|
研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2013年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | RNA interference / 二本鎖RNA結合タンパク質 |
研究概要 |
The trans-activation response (TAR)-RNA binding protein (TRBP)は、ヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus : HIV-1)の5'LTRにあるTARと呼ばれるステムループ型の二本鎖RNA領域に結合するタンパク質として同定された、二本鎖RNA結合タンパク質である。ヒトのTRBPは3つの二本鎖RNA結合ドメイン(double-stranded RNA binding domain : dsRBD)からなる。当研究室ではRNAi経路におけるsiRNAとタンパク質との相互作用を調べるために、siRNAを両末端から一塩基ずつ体系的にDNAに置換してRNAi活性を測定することで、siRNAガイド鎖の5'側1-8塩基目と、それと対合するパッセンジャー鎖の塩基をRNAi効果が減少することなく、DNAに置換することが出来ることを明らかにしている。ガイド鎖の5'側2-8塩基目はシードと呼ばれる領域で、ターゲットmRNAと塩基配列相補的に認識、対合する領域であるために、この領域はRNAi効果が減少することなく、DNAに置換することが出来ると考えられる。一方、シード以外の領域(非シード領域)はRNAi効果が減少することなくDNAに置換することが出来ないが、それは非シード領域がRNAであることが必須となる機能に関わる領域であると考えられた。そのような重要な機能として、二本鎖RNA結合タンパク質との相互作用が考えられた。本研究ではこの非シード領域とAgoやTRBPなどのRISCタンパク質との相互作用について検討した結果について考察した結果、この非シード領域は更に4つの領域(T, C, B, A)に分類できることを明らかにした。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は最終年度であり、siRNAの非シード領城とAgoやTRBPなどのRISCタンパク質との相互作用について検討し、非シード領域が4つの領域(A, T, C, B, A)に分類できることを明らかにし、論文として報告することが出来たため。
|
今後の研究の推進方策 |
今年度は最終年度であった。今後は、二本鎖RNA結合タンパク質であるTRBPの生体内における機能について、ヒト培養細胞を用いた実験系により解析を行いたい。TRBPは3つの二本鎖RNA結合ドメインをもつタンパク質であるが、PACTも同様に3つの二本鎖RNA結合ドメインをもつ二本鎖RNA結合タンパク質である。TRBPとPACTは非常によく似たタンパク質であるため、その機能的な違いについても解析を行い、明らかにしていきたい。
|