研究課題/領域番号 |
11J08960
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
知覚情報処理・知能ロボティクス
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 雅之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 音声認識 / 音声の構造的表象 / 耐雑音音声認識 / REDIAL / 大語彙音声認識 / CALL / Nベストリランキング / トラジェクトリHMM |
研究概要 |
本研究では、主に二つの成果をあげた。 一つ目は、大語彙連続音声認識において、音声の相対的特徴量を用いて性能向上を実現したことである。従来の大語彙連続音声認識手法は、計算の効率のため、音声の絶対的特徴量のみが用いられていた。本研究では、大語彙連続音声認識の後段処理にあたる、識別的リランキング処理に注目した。識別的リランキングの特徴量として、音声の相対的特徴量である構造的表象を用いることで、計算効率が高く、かつ精度の高い処理を実現することができた。 二つ目は、雑音環境下に頑健な音声認識を実現するための雑音抑圧処理において、音声の動的な成分を適切に捉えて雑音抑圧処理を行う手法を開発し、高い性能を実現したことである。従来の雑音抑圧手法では、ある時刻フレームの音声特徴量を雑音抑圧するために、その時刻フレームの音声特徴量のみを用い、前後数フレーム分の特徴を用いていなかった。本研究では、前後数フレーム分の特徴量を入力とする手法を開発した。単純に前後数フレーム分の特徴量を入力とすると、過学習の問題が発生し、雑音抑圧性能は向上しない。本研究では、REDIAL(REgularized piecewise linear mapping with Discriminative region weighting And Long-span features)という手法を開発し、前後数フレーム分の特徴を適切に雑音処理に用いることに成功した。さらにこのREDIALは、雑音抑圧処理にとどまらず、帯域拡張処理、声質変換、マルチモーダル雑音抑圧の精度向上にも有効であることを示した。
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