研究課題/領域番号 |
11J09196
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
波多野 亮 立命館大学, 総合理工学研究機構, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2013
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
800千円 (直接経費: 800千円)
2011年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | プロスタグランジン / トランスポーター / マクラデンサ細胞 |
研究概要 |
1、ラットを用いたOAT-PGの生理機能解析を実施。OAT-PGの発現レベルには非常に強い性差があり、オスに比べてメスでOAT-PGmRNA発現レベルが非常に低いことを見出し、雌雄間での腎臓内PGE_2代謝機能の差異について検討を行った。研究成果はAmerican Journal of Physiology紙に掲載された。 2、OAT-PGノックアウトマウス(OAT-PG^<-/->)を用いた機能解析を実施した。野生型及びOAT-PG^<-/->マウスの単離尿細管を用いた[^3H]標識PGE_2の輸送機能解析では野生型マウスに比べOAT-PG^<-/->マウスの尿細管による[^3H]標識PGE_2の取り込み機能が著しく低下していることを確認した。OAT-PGは腎皮質内におけるPGE_2のクリアランスに強く寄与しており、腎臓の様々な生理機能調節に寄与しうる分子であることを示唆する結果が得られた。 3、マクラデンサ細胞からのPGE_2輸送に関わると考えられる新規のPGE_2輸送体についての解析を実施した。in vitroにおけるPGE_2輸送体の機能解析を進めるために、マクラデンサ細胞を入手して解析を行った。 以上のように、本研究課題『プロスタグランジンの腎局所オータコイド作用調節における輸送体の役割の解明』の目標達成のための研究成果がまとまりつつあり、今後これらの結果を集積し、ヒトの疾患との関連性などの点に焦点を当てて研究を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ラットを用いたOAT-PGの機能解析に関する研究成果について学術雑誌へ掲載されたことやOAT-PGノックアウトマウスの解析も終了し、現在論文投稿中であることから初年度の研究目標を達成できたものと考えられる、また海外研究機関において、新たに共同研究者らからの研究材料等の提供を受けて本研究計画を円滑に行うことができていることから、本研究計画は当初の予定通りにほぼ進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
共同研究者より譲り受けた培養細胞及び実験動物を用いて詳細な解析を進めていく予定である。特にこれまでの研究計画への変更はなく、現状では大きな問題も見られない。今後、ヒト疾患との関連性を検討していく上ではヒト疾患遺伝子における遺伝子多型解析など他研究機関等との共同研究として進めていく予定である。
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