研究課題/領域番号 |
11J09318
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
ナノ構造科学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
トーマス デレック アシュリー (2013) 東京大学, 大学院工学系研究科, 特別研究員(DC1)
トーマス デレック・アシュリー (2012) 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
トーマス デレックアシュリー (2011) 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
研究期間 (年度) |
2011 – 2013
|
研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2013年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | 熱電材料 / カーボン / ナノファイバー / グラフェン / カーボンナノチューブ / 分子動力学法 / 非平衡グリーン関数法 / 熱伝導 / ナノチューブ / ナノカーボン / マルチスケールシミュレーション / 金属吸着シリコン |
研究概要 |
前年度までの研究で、コニカルヘリックスナノファイバー(CHNF)およびカップスタックナノファイバー(CSNF)の熱伝導率が単層カーボンナノチューブ(SWNT)とグラフェンナノリボン(GNR)の熱伝導率より2桁小さいことがわかった。これはCHNFとCSNFが優れた熱電変換性能の持つ可能性を示す結果である。そこで、本年度は半経験的なヒュッケル法に基づく非平衡グリーン関数法を用い、これらの材料の熱電性能の評価を行った。熱電性能指数ZTの値を評価したところ、値はフェルミ準位の位置により変動するが、CSNFでは最大5.2、CHNFでは最大2.8と大変高かった。欠陥を有するCHNFでは、無欠陥の場合に比べてZTの値が低くなったが、それでも最大1を超える高い値であった。また、計算結果からCSNFは半導体的に、CHNFは金属的にふるまうことがわかった。不純物等をドープしない場合のフェルミ準位におけるCSNFの電気伝導度は大変低かったが、これは熱電能が高いこと(S>1.5mV/K)と対応する。他方、CHNFの熱電能の最大値は、0.5mV/K未満であった。今年度の研究により無欠陥のコニカルカーボンナノファイバーにおいて高い熱電性能指数が得られたことは、これらの材料の熱電性能を実験的、理論的にさらに検討する価値が高いことを示している。以上の結果に加え、CHNFとCSNFの熱伝導特性についてもさらなる考察を行った。フォノン分散を詳しく調べ、CSNFとCHNFは熱伝導率の値自体は同程度であるものの、フォノン分散は大きく異なることを明らかにした。以上の結果は、博士論文にまとめた。
|
今後の研究の推進方策 |
(抄録なし)
|