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シロイヌナズナ発生におけるRab5の機能

研究課題

研究課題/領域番号 11J09546
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 植物分子生物・生理学
研究機関東京大学

研究代表者

井上 丈司  東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2011 – 2012
研究課題ステータス 完了 (2012年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード膜交通 / シロイヌナズナ / RAB GTPase / 発生 / 根 / シロイヌナズ / 遺伝子発現
研究概要

Rab GTPaseは、GTP結合型とGDP結合型をサイクルする分子スイッチとして膜融合を制御する。RAB5は、エンドサイトーシス経路で多様な機能を担うことが動物では明らかとなっている。一方、植物におけるRab5の器官、個体レベルでの機能はほとんど明らかにされていなかった。そこで、植物のRab5の発生における役割を解明することを目的とし、シロイヌナズナのRAB5活性化因子であるVPS9aの変異体vps9a-2の表現型を解析した。
変異体では静止中心におけるSHORTROOT、SCARECROWの発現の有無が逆転し、静止中心付近におけるオーキシンの濃度分布に異常が起きていた。野生型でオーキシンが静止中心に最も多く蓄積することは、PIN3、PIN4、PIN7によって制御されている。変異体においてPIN3とPIN4の発現領域および細胞内局在の異常が見られた。これらのことからRAB5がSHORTROOT、SCARECROWだけでなくPIN3、PIN4といった発生における重要な複数の遺伝子の発現領域の調節に関与することが明らかになった。細胞内膜交通と遺伝子発現領域の関係性を示唆する興味深い結果である。
RAB5はエンドソームに局在するのに対し、RAB7は液胞膜に局在して液胞輸送を制御すると考えられている。発生におけるRAB7の機能を解析するため、酵母において複合体の状態でRAB7の活性化因子として働くSAND1/MON1とCCZ1のシロイヌナズナにおけるホモログの変異体系統を確立した。vps9a-2変異体と類似する表現型を示すと同時に異なる異常も示した。RAB5、RAB7特異的な機能、共通する機能を明らかにすべく、解析を進めている。ccz1変異体の生育に対するRAB5の過剰発現の影響がメンバーによって真逆になるという興味深いデータも得られつつある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

RAB5の活性化因子であるVPS9aの変異体の表現型解析をさらに進め、地上部の解析も行った。また、RAB7の活性化因子だとされるSAND1およびCCZ1のGFP融合タンパク質を発現する植物体の作成および細胞内局在解析に成功した。また、大腸菌発現によるタンパク質の精製にも成功した。さらに、変異体の表現型解析を進めることができ、その過程でccz1変異体の生育に対するRAB5過剰発現の影響が保存型と植物特異型で真逆になるという大変興味深いデータも得られつつある。

今後の研究の推進方策

今後、SAND1とCCZ1が植物においても複合体を形成し、RAB7の活性化因子として機能することを生化学的に示す。また、sand1変異体、ccz1変異体の解析をさらに進めて、細胞レベル・器官レベルでのvpsga2変異体との対比を行い、RAB5経路とRAB7経路の協調性と独立性を検証する。

報告書

(2件)
  • 2012 実績報告書
  • 2011 実績報告書

URL: 

公開日: 2011-12-12   更新日: 2024-03-26  

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