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含複素環型カルド構造の合成と分子集積への応用

研究課題

研究課題/領域番号 11J09590
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 高分子化学
研究機関東京工業大学

研究代表者

奥田 一志  東京工業大学, 大学院理工学研究科(工学系), 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2011 – 2013
研究課題ステータス 完了 (2013年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2013年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワードらせん高分子 / C_2キラルユニット / フォルダマー / ポリチオフェン / 分子認識 / 低複屈折 / 高屈折率 / 機能性高分子 / カルド構造
研究概要

C_2キラルなSBFを主鎖に含み、側鎖にテトラエチレングリコールを持つポリチオフェン(PT)を合成し、その分子認識能を精査した。SBFから5段階で合成したビス2,2,-ビス(トリプチルスタニル)-スピロビフルオレノチオフェンをキラルカラムにより光学分割することで得られたエナンチオマーと2,6-ジブロモベンゾビチオフェンをStilleカップリング重合により目的のPTを合成した。アルカリ金属イオンに対する応答性をUV-vis、CD、蛍光スペクトルから解析した結果、直線状ポリチオフェンと比べてエチレングリコール鎖の数、密度が少ないにも拘らず、イオン凝集を示した。折り曲げられた主鎖骨格に置換したエチレングリコール鎖が互いに近接するために、複数のエチレングリコール鎖とイオンの間で相互作用したことが原因と考えられた。また、ラセミなモノマーから得られたポリチオフェンと比較して高いアルカリ金属の認識能を示すことが明らかとなった。これは一方向に折り曲げられた主鎖骨格において効率的にゲスト分子とテトラエチレングリコール鎖の間に相互作用が働くためと予想される。また光学活性なアンモニウム塩のエナンチオマーに対してそれぞれ異なる応答性を示した。
これまで、共役ポリマーの側鎖にエチレングリコール鎖やクラウンエーテルといった分子認識能を持つユニットを置換したものが、イオンや小分子を認識するセンサーとして働くことが報告されてきた。これらは直線的な共役鎖がゲストの包接に応答して共役構造を変化させることに由来している。今回、SBFユニットにより折り曲げられた主鎖骨格に由来する高いイオン応答性を達成したことは、化学センサーの新たな設計指針を提案する結果であり、また一方向に折り曲げられた共役鎖が優れた応答性を示したことは注目すべきことである。

今後の研究の推進方策

(抄録なし)

報告書

(3件)
  • 2013 実績報告書
  • 2012 実績報告書
  • 2011 実績報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2013 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (9件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 9,9-Diaryl-4,5-diazafluorene-Based Cardo Polymer ; Synthesis and Characteristic Properties2013

    • 著者名/発表者名
      Hitoshi Okuda, Yasuhito Koyama, Takahiro Kojima, Toshikazu Takata
    • 雑誌名

      Journal of Polymer Science, Part A ; Polymer Chemistry

      巻: 51(21) 号: 21 ページ: 4541-4549

    • DOI

      10.1002/pola.26870

    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] C_2キラルなスピロビフルオレン骨格を基盤とする片巻きらせんフォルダマーの精密設計と構造制御2013

    • 著者名/発表者名
      奥田一志, 小山靖人, 打田聖, 高田十志和
    • 学会等名
      第62回高分子討論会
    • 発表場所
      金沢大学角間キャンパス
    • 年月日
      2013-09-11
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [学会発表] C_2キラルなスピロビフルオレン骨格を基盤とするポリチオフェンらせんフォルダマーの合成と構造制御2013

    • 著者名/発表者名
      奥田一志, 小山靖人, 打田聖, 高田十志和
    • 学会等名
      第62回高分子学会年次大会
    • 発表場所
      京都国際会館
    • 年月日
      2013-05-29
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [学会発表] C_2キラルなスピロビフルオレン骨格を主鎖中に含む片巻きらせんフォルダマーの合成と構造制御2013

    • 著者名/発表者名
      奥田一志, 小山靖人, 打田聖, 高田十志和
    • 学会等名
      Symposium on Molecular Chirality 2013
    • 発表場所
      京都大学 吉田キャンパス 芝蘭会館 稲盛ホール
    • 年月日
      2013-05-10
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [学会発表] G_2キラルなスビロビフルオレンを基盤とするポリチオフェンらせんの構造制御2012

    • 著者名/発表者名
      奥田一志
    • 学会等名
      第39回有機典型元素化学討論会
    • 年月日
      2012-12-07
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] C2キラルなスピロビフルオレン骨格を主鎖に持つ片巻きらせん高分子の精密設計と構造解析2012

    • 著者名/発表者名
      奥田一志
    • 学会等名
      第二回CSJ化学フェスタ2012
    • 発表場所
      東京工業大学
    • 年月日
      2012-10-15
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] C2キラルなスビロビフルオレン骨格を基盤とする片巻きらせんポリチオフェンの精密設計2012

    • 著者名/発表者名
      奥田一志
    • 学会等名
      第61回高分子討論会
    • 発表場所
      名古屋工業大学
    • 年月日
      2012-09-19
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] C2キラルなスピロビフルオレン骨格を主鎖に持つらせん高分子の精密設計と絶対合成2012

    • 著者名/発表者名
      奥田一志
    • 学会等名
      MC ASIA 2012
    • 発表場所
      九州大学医学部百年講堂
    • 年月日
      2012-05-18
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] C_2キラルなフピロビフルオレン骨格を基盤とするポリチオフェンの合成とその構造制御2011

    • 著者名/発表者名
      奥田一志
    • 学会等名
      第60回高分子討論会
    • 発表場所
      岡山大学津島キャンパス
    • 年月日
      2011-09-29
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] 含窒素複素環を含むカルドポリマーの合成とその光学特性2011

    • 著者名/発表者名
      奥田一志
    • 学会等名
      第60回高分子学会年次大会
    • 発表場所
      大阪国際会議場
    • 年月日
      2011-05-26
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [備考] 第2回CSJ化学フェスタ2012にて優秀ポスター賞を獲得

    • URL

      http://www.chemistry.or.jp/festa/2012/document/poster_award.pdf

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書

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公開日: 2011-12-12   更新日: 2024-03-26  

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