研究課題/領域番号 |
11J09616
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
石松 愛 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
800千円 (直接経費: 800千円)
2011年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 人工遺伝子回路 / 分節時計 / 集団振動 / ゼブラフィッシュ |
研究概要 |
ゼブラフィッシュ細胞に遺伝子振動のための人工遺伝子回路を導入し、動作させるためのテスト実験として、扱いの容易な大腸菌での振動回路の動作確認を詳細に行った。 (1)振動を許容する薬剤濃度領域の探索 振動することがすでに報告されているデザインの人工遺伝子回路を大腸菌に導入し、様々な薬剤濃度条件下、回路の塩基配列に様々な微調整を加えた条件の下での動作確認を行った。 薬剤濃度検討においては、二種の薬剤をさまざまな組み合わせで、計25条件を検討した結果、幅広い条件下で振動を示すことがわかり、使用予定の人工遺伝子回路のデザインが、薬剤濃度変化に対して非常にロバストであることが確認できた。 塩基配列を微調整した場合の動作確認においては、レポーター遺伝子のプロモーター内に存在するアクティベーター結合配列を一つ削ると、振動がおこらなくなることが確認された。これは、使用予定のデザインの人工遺伝子回路のふるまいは、系の中に存在する制御タンパク結合配列の総数に強く影響されることを示唆している。 (2)遺伝子の挙動をより容易に操作するための人工遺伝子回路のデザインと大腸菌での動作確認 ゼブラフィッシュ内在の遺伝子を操作するには、振動以外にも、任意のレベルでの定常発現を行えることが望ましい。そのための基礎として、大腸菌内に、トグルスイッチと大量発現回路を組み合わせた人工遺伝子回路を導入し、任意のレベルで安定した定常発現を行えるかをテストした。この動作確認は、集団のふるまいを調べることに主眼をおいていたため、フローサイトメーターを用いて行った。その結果、系に加える薬剤濃度に応じて、ターゲット遺伝子の発現レベルを微調整できることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
まったく新しい分野に挑戦したため。
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今後の研究の推進方策 |
本研究で、振動を示す遺伝子ネットワークの基本的性質がわかったので、この知見をもとに脊椎動物細胞への振動回路の導入を行う。
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