研究課題/領域番号 |
11J10145
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
鈴木 太志 長岡技術科学大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 結晶化ガラス / レーザー照射 / 非線形光学結晶 / ファイバ |
研究概要 |
本研究ではレーザー誘起結晶化法を利用して、結晶化ガラスによる新規光デバイスの開発を目的として研究を行ってきた。これまでガラス表面にのみ結晶ラインが作製されてきたが、前年度までの研究成果によりガラス内部に対しても結晶ラインの作製に成功した。そこで、今回はファイバ形状のガラスを作製し、ガラスファイバ内部への結晶ライン作製を行い、ファイバ中心に結晶化コアを有する機能性光ファイバの創製を目的に研究を行った。 融液を引き上げて線引きすることでガラスファイバの作製を行い、レーザー照射することで結晶ラインを作製した。レーザー照射位置を移動しながら徐々にレーザーの焦点を内部へ移動させることでファイバ中心部へ結晶ラインを作成することに成功した。さらに、結晶化部分から第二高調波の発生を確認できたことから、機能性光ファイバとしてのデバイス応用への可能性を見出した。 また、作製した結晶ラインの構造調査を行うために透過型電子顕微鏡を用いて観察を行った。収束イオンビームを用いて結晶ラインから観察部分を切り出し、さらにイオンビームで薄く削ることで電子顕微鏡観察を行った。その結果、結晶ラインの配向性や微細構造の観察に成功し、結晶ラインが高い均質性を有していることを明らかにし、さらに結晶ラインの形成機構を考察することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究により、レーザー誘起結晶化法の新しい応用方法を提案することに成功し、さらにもう一つの目的として掲げていた周期構造を有する結晶ラインの配向性の調査を行い、レーザー照射によって特異な結晶成長を示すことを明らかにすることができた。
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今後の研究の推進方策 |
今回の成果により、結晶化コアを持つ機能性光ファイバの創製に成功しているが、今回取り組んだ結晶は1種類のみであるため、今後他のガラス系や結晶にも適用できるか検討する必要がある。また、今後はデバイスとしての性能評価に取り組んでいきたい。
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