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自然免疫応答機構におけるASK1キナーゼの役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11J10304
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 医化学一般
研究機関東京大学

研究代表者

岡田 匡央  東京大学, 大学院薬学系研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2011 – 2013
研究課題ステータス 完了 (2013年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2013年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワードASKIキナーゼ / 感染症 / 炎症 / マクロファージ / ASK1キナーゼ / ASK1 / 自然免疫 / リソソーム
研究概要

自然免疫応答機構におけるASK1キナーゼの役割に関して、本年度の当初の計画では、マクロファージ以外の細胞におけるASK1キナーゼの役割を解析することであった。しかし、昨年度のマクロファージに焦点を絞った解析の結果から、マクロファージでのASK1キナーゼの役割の重大さを考慮し、本年度もマクロファージについてのみ、更に詳細な解析を行った。特に、マクロファージの自然免疫応答機構として、貧食過程、消化過程により特化した研究を行い、ASK1キナーゼの貧食過程、及び、消化過程への関与が、更に確からしいものとなった。また、ASK1を欠損することで、マウスの個体レベルだけではなく、マクロファージの細胞レベルに対しても細菌感染に脆弱性を示すことが明らかとなった。特に、リステリア菌のような、マクロファージの消化過程を回避する高病原性の細菌では、消化過程の回避に際して、食食経路を破綻させる。リステリア菌の場合は、リソソーム中で、リステリオリジンを産生することで、リソソームに穴を空けるといった具合である。このリソソームに穴を空けることに更に着目して解析を行ったところ、ASK1キナーゼが、リソソームの破裂によって活性化することを見出した。そして、この活性化が、マクロファージ細胞を生存させるような何らかのシグナル伝達を担っている可能性が示唆された。また、過去の解析から、ASK1を欠損するマクロファージでは炎症性サイトカインの産生が低下していることも明らかとなっている。そこで、細菌が感染した際には、リソソームが破裂することで活性化したASK1が、細胞の生存だけではなく、炎症性サイトカイン産生量の制御にも寄与している可能性があると考え、炎症性サイトカインの産生についても検討しようとしている。自然免疫応答機構に対して、特に感染症と炎症におけるASK1キナーゼの役割の解析に主軸を置いて研究を進めたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

自然免疫応答細胞である好中球やナチュラルキラー細胞に関しての解析は全く進捗出来ていないが、マクロファージ細胞に関しての解析によって、自然免疫応答におけるASK1キナーゼの役割の重要さを解明出来つつあるから。

今後の研究の推進方策

研究計画では、マウス個体を用いて様々な疾患モデルを行うことでASK1キナーゼの解析を行うこととなっており、その通りに取り組みたいと考えている。またASK1キナーゼのマクロファージでの役割に関して、より詳細な分子機構の解明を目指し、分子細胞生物学や生化学を取り入れた解析にも取り組んでいく方針である。

報告書

(3件)
  • 2013 実績報告書
  • 2012 実績報告書
  • 2011 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2013 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Rhomboid protease PARL mediates the mitochondrial membrane potential loss-induced cleavage of PGAM52012

    • 著者名/発表者名
      Sekine, S., et al.
    • 雑誌名

      J. Biol. Chem.

      巻: 287 号: 41 ページ: 34635-34645

    • DOI

      10.1074/jbc.m112.357509

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] リソソーム破裂によって活性化するキナーゼはNLRP3インフラマソームの活性化を制御する2013

    • 著者名/発表者名
      岡田 匡央
    • 学会等名
      第86回日本生化学会
    • 発表場所
      神奈川県横浜市
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [学会発表] ストレス応答キナーゼASK1によるマクロファージの自然免疫機能の制御2012

    • 著者名/発表者名
      岡田 匡央, 他
    • 学会等名
      第85回日本生化学会大会
    • 発表場所
      福岡国際会議場、福岡県
    • 年月日
      2012-12-16
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] Regulation of innate immune functions in macrophage by the stress-responsive kinase ASK12011

    • 著者名/発表者名
      岡田匡央
    • 学会等名
      日本免疫学会学術集会
    • 発表場所
      幕張メッセ、千葉県
    • 年月日
      2011-11-27
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] Regulation of innate immune functions in macrophage by the stress-responsive kinase ASK12011

    • 著者名/発表者名
      岡田匡央
    • 学会等名
      Cell Signaling Networks 2011 and IUMBM Conference
    • 発表場所
      メキシコ、メリダ
    • 年月日
      2011-10-25
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] Regulation of innate immune functions in macrophage by the stress-responsive kinase ASK12011

    • 著者名/発表者名
      岡田匡央
    • 学会等名
      International TNF Conference
    • 発表場所
      淡路夢舞台、兵庫県
    • 年月日
      2011-05-16
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書

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公開日: 2011-12-12   更新日: 2024-03-26  

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