研究課題/領域番号 |
11J40024
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
科学社会学・科学技術史
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伊吹 友秀 東京大学, 特別研究員(RPD)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2012年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 生命倫理 / 研究倫理 / ヒト由来試料 / バイオバンク / 再生医療 / 長寿科学 / 法 |
研究概要 |
長寿医療の法的課題に関する研究 本年度の研究目的は、再生医学・抗加齢医学等長寿科学の各国における規制の現状に関する調査であった。具体的には、各国の再生医学や抗加齢医学に関連する規制を調べると同時に、これらの研究の土台となるヒト由来試料、とりわけバンキングされた試料の取り扱いをめぐる問題を調査した。後者については、昨年度中に研究論文として発表した。その内容は、バンキングされたヒト由来試料の取り扱いをめぐる米国における法廷紛争を分析することを通じて、わが国におけるヒト由来試料を用いての研究を実施する際の倫理的問題、なかでもインフォームド・コンセント上の問題を明らかにするものであった。現在、わが国に限らず多くの国では、連結不可能匿名化することで、ヒト由来試料を用いての研究に対する規制を弱めることを認める場合も多いが、本研究の結果からは、連結不可能匿名化するだけでは対応しきれない問題があることが指摘された。 今後、再生医学・抗加齢医学等長寿科学が現在以上発展するためには、ヒト由来試料を用いての研究が不可欠である。実際、わが国の長寿科学研究においてもバンキングされたヒト由来試料は多く利用されている。このような研究は、今後ますますその重要性を増してくることが予想されるが、研究が社会との調和をとりながら発展するためには一定のルールを守り、倫理的に行われる必要がある。本研究においては、再生医学・抗加齢医学等長寿科学の発展に不可欠なヒト由来試料をめぐる法廷闘争を分析することで、わが国の今後の研究進展に不可欠な指摘を与えることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画に記載した内容については、概ね順調に進展した、ただし、各国における再生医学・抗加齢医学等長寿科学の規制状況についての調査を学会誌等に発表することについては、来年度に持ち越すこととなった。
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今後の研究の推進方策 |
現在までのところ、順調に進展しているが、昨年度中に投稿できなかった再生医学・抗加齢医学等長寿科学の規制状況に関する調査研究の内容については、本年度中に投稿を終わらせる。そのために本年度の研究計画等を変更する必要はないと考えている。
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