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ヒトの空間認知機能:fMRIによるヒト脳機能地図の作製

研究課題

研究課題/領域番号 12011220
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関日本大学

研究代表者

泰羅 雅登  日本大学, 医学部, 助教授 (50179397)

研究期間 (年度) 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード機能的MRI / ヒト / 両眼視差 / 階層的情報処理
研究概要

これまで我々は,両眼視差情報から視差の勾配を計算し面の傾きを再現する階層的な脳の情報処理機構について,覚醒サルでの単一ニューロン活動の記録実験によって,その機能を明らかにしてきた.本実験は,ヒトでの両眼視差情報処理の脳内機構を明らかにする目的で,視差信号以外の奥行き手がかりは含まないオートステレオグラムを使って,奥行きの判断,面の傾きの判断,形の判断を行わせたときの視覚関連領域の活動をfMRIを用いて調べた.オートステレオグラムを作成するソフトウェアによって1)輪郭:円または正方形,2)奥行き:バックグラウンドより手前(2段階)奥(2段階),3)傾き:左右方向の3つの要素を含む刺激を作成した.右利き健常者(男性6名),平均年齢29歳(21〜45歳)が1)奥行き識別課題,2)傾きの識別課題,3)形の識別課題,4)コントロール課題遂行中の脳活動をfMRIをっつかって解析した.
その結果,解析1:奥行きの判断(低いレベルの処理):一次視覚野とその周辺の視覚前野を中心とする活動が見られた.解析2:傾きの判断(中程度のレベル):一次視覚野の活動は見られなくなり,V3-V3Aに相当する領域を中心とする活動が見られた.解析3:形の判断(高いレベルの処理):V3-V3Aに相当する領域に加えて,頭頂間溝後方および下側頭皮質に活動が見られた.
同一の両眼視差情報に対して,低いレベルの処理では低次の視覚野,高いレベルの処理では,より高次の視覚野を中心とした活動が見られたということは,ヒトにおいてもサルでこれまでに調べられてきたのと同様に,視差情報の階層的な処理機構があることを示唆している.また,傾きの判断では,V3-V3Aを中心とする活動が見られ,サルにおいて三次元的傾きの知覚に関係したニューロンが記録される頭頂間溝後方では活動が見られなかった.使われた傾きは2方向だけであったため,一部の被験者が左右両端のエッジの奥行きの比較など,傾き以外の手がかりを使って課題を行っていた可能性がある.

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Taira,M.: "Parietal neurons represent surface orientation from the gradient of binocular disparity"J.Neurophysiol.. 83. 3140-3146 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 泰羅雅登: "バーチャルリアリティーの基礎1 人工現実感の基礎 (舘章 監修・編)"培風館. 221 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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