研究課題/領域番号 |
12015235
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
石橋 康弘 長崎大学, 環境保全センター, 助手 (00212928)
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研究分担者 |
高尾 雄二 長崎大学, 環境科学部, 助教授 (20206709)
武政 剛弘 長崎大学, 環境科学部, 教授 (70039684)
早瀬 隆司 長崎大学, 環境科学部, 教授 (40301361)
有薗 幸司 熊本県立大学, 環境共生学部, 教授 (70128148)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ゼロエミッション / 閉鎖性水域 / リン / 物質循環 / LCA |
研究概要 |
長崎県の中央部に位置し、佐世保湾を経由し外界と接する二重に閉鎖的な水理構造をとり、さらに佐世保湾とは2つの狭い瀬戸のみで通じている極めて閉鎖的な海湾である大村湾沿岸部に面した長崎県内の市町を調査対象とし、この地域をモデルとして環閉鎖性水域におけるリンの物質フローを解析し、生産物質循環管理システムを確立することを目的とした。 湾内に流入する全リン量は、315ton/yearで、湾外へ排出される全リン量は、226ton/yearと算出された。このことから、年間約90tonのリンが過剰に流入していることが示された。また、この湾内に流入しているリンの約90%は、湾内に処理水を排出している6箇所の下水処理場が起源であることがわかった。さらに、海水中には100tonのリンが存在し、湾内の底質には29,000tonのリンが堆積しており、これまでの調査範囲では、底質の引き上げが行われたことはなく、過剰に流入しているリンの大部分が底質に堆積していることが示唆される。 つぎに、6箇所の下水処理場の中で最も負荷の高い下水処理場について、いくつかのシナリオにより改善策をとったと仮定し計算すると、高度処理施設(リン除去率60%)の付加により、年間約20tonのリンが系外へ排出されることになり、また、この下水処理場の放流水を系外へ排出したと仮定し計算すると、年間約90tonのリンが系外へ排出されることになる。このリンの除去資材として県内産の廃棄カキ殻を用いた浄化資材を用いることにより、約20tonのリンを系外へ持ち出すことが可能となることがわかった。
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