研究課題/領域番号 |
12019212
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
原田 敦史 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (50302774)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | DNA / ポリイオンコンプレックスミセル / ブロック共重合体 / ポリジメチルアミノエチルメタクリレート / ポリエチレングリコール / ラクトース / 標的指向性 / Hep G2細胞 |
研究概要 |
(1)標的指向性分子を導入可能な末端官能基を有するブロック共重合体への標的指向性分子の導入:昨年度合成法を確立したPEG末端に反応性可能基(アルデヒド基)を有するアルデヒド-PEG-ポリジメチルアミノエチルメタクリレートブロック共重合体へのラクトース誘導体の導入を検討した。このブロック共重合体末端のアルデヒド基とp-aminophenyl-β,D-lactopyranosideを還元アミノ化反応させることによって、末端アルデヒド基に標的指向性分子としてラクトース誘導体を共有結合を介して導入することに成功した。 (2)標的指向性基を表層に提示したポリイオンコンプレックス(PIC)ミセルの調製とその遺伝子発現効率:(1)項でラクトースを導入したブロック共重合体を用い、プラスミドDNA(pGL3-Luc)と水溶液中で混合することによりPICミセルが調製された。この溶液について動的光散乱測定を行った結果、混合比を最適化することにより、100nm程度のPICミセルが形成されていることが確認された。このラクトース導入の効果を評価するために、レセプターが発現しているHep G2細胞での遺伝子発現効率を評価した。比較としてレセプターが存在しないマンノースを表層に提示したPICミセルについても評価を行った。ミセルに内包することによりDNAの安定性が向上するためにフリーのプラスミドDNAより著しく高い遺伝子発現効率を示すことが確認された。さらに、表層の分子(ラクトースとマンノース)の違いを比較するとラクトース導入PICミセルの方が高い遺伝子発現効率を示したことから、本研究において目的とした標的指向性を有するDNAベクターがPICミセルシステムを利用することにより構築可能であることが示唆された。
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