研究課題/領域番号 |
12019244
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
卜部 格 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60029246)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 人工タンパク質 / ランダム配列 / 酵素進化 / ファージディスプレイ / 遷移状態アナログ |
研究概要 |
本研究では、ランダムなアミノ酸配列をもつタンパク質を表層に提示した細胞を構築し、その表層の場でランダムタンパク質を人工進化させ、新しいタンパク質機能、細胞機能を開発することを目的としている。当研究室では、既にランダムなアミノ酸配列をもつ人工タンパク質(140アミノ酸残基)のライブラリーを作製している。ランダムタンパク質が細胞表層の場で進化し、新しいリガンド認識機能や触媒機能を獲得しうることを実証できれば、細胞表層工学による新機能開発のための新しい方法論が確立されることになる。 ランダムタンパク質の人工進化は以下に示す手順で行った。ランダムタンパク質を提示したファージライブラリーに対して、エステラーゼ活性の遷移状態アナログ(CA II)への親和性の差で選択し、最もよく結合するランダムタンパク質を選抜する。次にその遺伝子にランダム突然変異を導入して次世代目のファージライブラリーを構築する。この変異と選択のサイクルを順次繰り返すことによりCA IIに対してより親和性の高いランダムタンパク質を人工進化的に構築してゆく。 上記変異と選択のサイクルを第3世代まで繰り返し、その間にCA IIに対するランダムタンパク質の親和性がどのように向上したかを調べた。この結果から人工進化によりアナログに対する親和性および特異性が共に向上してゆくことがわかった。このプロセスを継続してゆくことでランダムタンパク質が細胞表層の場で進化し、新しいリガンド認識能や触媒機能を獲得しうることが期待できる。
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