研究課題/領域番号 |
12019263
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
藤本 啓二 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (70229045)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 細胞表層 / 細胞接着性ペプチド / 高分子鎖 / ポリマー鎖 / 細胞療法 / 細胞デリバリー / 組織工学 / アポトーシス |
研究概要 |
1)細胞組織体の形成(細胞凝集の人為的制御) 細胞表層に新たに細胞接着性部位を導入することを行うためにポリエチレンオキサイドの両末端に細胞接着性ペプチドRGDSを導入した高分子鎖の合成を行った。この高分子鎖によりヒト顆粒球表面に細胞接着部位を導入し、未改質の顆粒球を加えたところ凝集塊の形成が認められた。この凝集は可溶性のRGDSにより阻害されることを見出した。 2)細胞療法・細胞デリバリーへの展開(細胞間認識の多様化) 表面に導入した特異的結合部位を介して他種細胞の認識を試みた。RGDSを表面提示した顆粒球を白血病細胞株U937細胞に加えたところ、未改質の顆粒球と比較して多量の活性酸素を放出することがわかった。 3)組織工学への展開(人工物への細胞の集積化) リガンドと化学反応性基とをそれぞれの末端に持つ高分子鎖を用いて、細胞を人工物に集積させることを行った。SH基と特異的に反応する基とRGDSを末端に共固定した高分子鎖の合成を行い、これを細胞に作用させて、SH基認識能を有する細胞とした。この細胞は材料表面のSH基を導入した部分にのみ付着し、還元状態にすることによりその表面より剥離することができた。 4)アポトーシスの人為的制御(細胞機能の外部制御) 標的指向性を有する感温性ポリマーからなるナノ粒子にアポトーシス誘導物質の封入を行った。アポトーシス誘導物質を封入させたナノ粒子をU937細胞に添加したところ、ナノ粒子は細胞に付着し、その後25℃にすることによって細胞の小胞化およびDNAの断片化が見られるようになった。
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