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二硫化炭素の脱離を利用した14族元素異常原子価化合物の合成と反応

研究課題

研究課題/領域番号 12020215
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

狩野 直和  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (00302810)

研究期間 (年度) 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード高配位ケイ素化合物 / ジシラン / X線結晶構造解析 / ジチオカルボキシラート / チオカルボニル / 7配位ケイ素 / 分子内配位 / σ共役
研究概要

物性材料として興味が持たれているケイ素鎖が連結した高分子であるポリシランは、ケイ素鎖のσ共役の程度を調節することでその物性を制御できることが知られている。ケイ素原子自体の基本骨格が異なる高配位ケイ素原子をケイ素鎖に組み込むことで、ケイ素鎖のσ共役の程度が大きく変化するものと期待できる。一方、これまでに有機鉛二価化合物に関する研究から、分子内にチオカルボニル基を有する14族元素化合物では、チオカルボニル基の中心14族元素への分子内配位によって通常の配位状態よりも高配位状態をとりやすいことを明らかにしている。そこで高配位オリゴシランに関する研究の一環として、対応するジクロロシラン、テトラクロロジシランに対してジチオカルボキシラート塩を作用させることにより、一つのケイ素原子上にそれぞれ二つのジチオカルボキシラート配位子を導入し、チオカルボニルによる分子内配位を受けた高配位モノシランおよびジシランを合成した。X線解析によりモノシランおよびジシランそれぞれのチオカルボニル基の構造を明らかにしたところ、結晶状態でのケイ素原子と置換基間の結合のσ^*軌道へのチオカルボニル硫黄原子の配位が見いだされ、ジチオカルボキシラート配位子内で若干の非局在化の寄与があることを明らかとした。ケイ素原子はモノシランでは結晶中で6配位であり、ジシランでは7配位状態をとっていることがわかった。特にジシランでは二つのチオカルボニル基の硫黄原子がそれぞれ二つのケイ素原子に配位するという特徴を有している。また、各種スペクトルから溶液中ではケイ素原子は4配位状態であることが明らかとなり、ケイ素-硫黄間の相互作用は高いフレキシビリティーを有していることがわかった。特に、7配位ジシランではチオカルボニル基が二つのケイ素原子に配位しており、新規な高配位オリゴシランへの設計指針となり得る結果が得られた。

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] N.Kano: "Synthesis, Crystal Structure and Thermolysis of the First Tetracoordinate 1λ4,2-Selenazetidines : Aziridine Formation Reaction from a Four-Membered Heterocycle Bearing Highly Coordinate Selenium"Org.Lett.. 3(in press). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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