研究課題/領域番号 |
12020220
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
水口 仁 横浜国立大学, 工学部, 教授 (90281005)
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研究分担者 |
千住 孝俊 横浜国立大学, 工学部, 助手 (70322097)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 有機顔料 / 水素結合 / 結晶構造 / 電子構造 / 分子間相互作用 / キナクリドン / ピロロピロール / インジゴ |
研究概要 |
本年度は典型的な水素結合系顔料であるピロロピロール顔料(DPP)とインジゴ顔料の水素結合の研究を集中的に行った。NH…O分子間水素結合を形成したビフェニル・ジケトピロロピロールはDPP顔料の中で最も長波長側に吸収バンドを持ち、青味を帯びた顔料である。単結晶を気相より育成し、構造解析を行ったところ、分子はシアニン色素と類似したJ-会合体("レンガ塀のレンガ構造")を取ることが分かった。この様な構造では対角方向に積層した分子間で励起子結合効果が認められ、吸収帯は長波長に大きくシフトすることが明らかになった。また、ジケトピロロピロールのカルボニル基の1つを硫黄置換したモノケト・モノチオケト誘導体(MTPP)の電子構造の検討も行った。MTPPは非対称な分子構造を取る為にNH…OとNH…Sの分子間結合を持つが、2つのNH…OあるいはNH…Sの結合を持つ誘導体と比較するとかなり弱い結合であった。しかし、面白いことに480nm近傍に幅の狭い吸収帯の谷間があり、液晶の青色カラーフィルターとして有望であることが分かった。インジゴ顔料についてはチオインジゴを検討した。チオインジゴはインジゴのNH基を硫黄原子で置換した誘導体であるので、NH…Oのような強固な水素結合は存在しない。しかし、本化合物はインジゴよりも溶解度が低く、強固な分子間相互作用が示唆される。本研究では我々が開発した分子間相互作用の評価方法であるエネルギー分割法をチオインジゴ誘導体に適用し、分子間相互作用を評価した。その結果、チオインジゴにはCH…O分子間水素結合のネットワークが存在し、このネットワークが顔料の安定化の本質であることが明らかになった。
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