研究課題/領域番号 |
12023212
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田島 裕之 東京大学, 物性研究所, 助教授 (60207032)
|
研究分担者 |
山本 貴 東京大学, 物性研究所, 学術振興会特別研究員
花咲 徳亮 東京大学, 物性研究所, 助手 (70292761)
|
研究期間 (年度) |
2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | 巨大負磁気抵抗 / 分子性伝導体 / 磁気反射分光測定 / 電荷秩序 / DCNQI塩 / フタロシアニン塩 / BEDT-TTF塩 |
研究概要 |
集積型金属錯体に関連して、以下の研究を行った。 (1)TPP[Fe(Pc)(CN)_2]_2およびその類縁体の研究(業績1,2) 表記の物質の磁気抵抗、磁化率等を詳細に調べた。その結果、これらの化合物は巨大負磁気抵抗を示すとともに、磁化率の異方性が極めて大きいことを見出した。 (2)θ-ET_2MM′(SCN)_4の研究(業績5) 表記の物質の反射スペクトルを解析した結果、mid-infrared bandと呼ばれる電子遷移と電荷秩序構造が関連をもつことを見出した。 (3)(Me_2DCNQI)_2Li_<1-x>Cu_xの磁化率測定、熱起電力測定(業績4) この塩は、キャリア濃度をコントロールできる、分子性導体であり、0【less than or equal】x【less than or equal】0.14で金属-半導体-半導体の転移を示す一次元導体、0.17【less than or equal】x【less than or equal】0.29で金属-半導体の転移を示す一次元導体として振舞うことが判明している。磁化率の測定結果から、0【less than or equal】x【less than or equal】0.14で見られる半導体-半導体転移は、常磁性状態から非磁性状態への転移であることを見出した。また熱起電力の温度依存性からは、0【less than or equal】x【less than or equal】0.14と0.17【less than or equal】x【less than or equal】0.29の領域が、室温付近で既に区別できることを見出した。熱起電力測定の結果は現在投稿準備中である。 (4)磁場中の赤外反射分光測定 分子性導体結晶の磁気反射分光測定の例はこれまで知られていない。本研究では、このような実験が出来る装置を世界ではじめて製作し、θ-ET_2CsZn(SCN)_4の強磁場中の赤外反射スペクトルを測定した。この研究成果は現在投稿準備中である。
|