研究課題/領域番号 |
12023231
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
瀬恒 潤一郎 神戸大学, 理学部, 教授 (10117997)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 混合原子価 / 金属クラスター / 電子スピン / 酸化還元 / 環拡大ポルフィリン / 銅 |
研究概要 |
1.金属クラスター構築のための混合三脚配位子の合成 ピロールのβ位に異なる置換基を有する2種類の三脚配位子を用いて、Cu(II)Cu(I)Cu(I)三角クラスターを合成し、ESRにより電子構造の比較を行った。これらの錯体は溶液状態で温度の低下とともに電子交換が遅くなるクラスIIのタイプの混合原子価錯体であり、電子交換はピロールのβ位が無置換の場合のほうが速いことが明らかになった。 2.混合原子価金属クラスターの機能評価 アセトニトリル中でCu(II)Cu(I)Cu(I)三角クラスターは0Vから-0.4V(Ag/AgCl)の間に酸化還元波を示し、Cu(I)Cu(I)Cu(I)状態への還元は可逆的に進行する。一方、Cu(II)Cu(II)Cu(I)状態への酸化過程は非可逆であり、酸化波は+0.81あるいは+0.68Vという極めて高い電位で現れた。チトクロムC酸化酵素(CcO)ではソフトな硫黄原子の架橋配位により、混合原子価状態が安定化されているが、我々の錯体に於いてもキノリン窒素部位のソフトな銅(I)が混合原子価状態を架橋し、安定化をもたらしていると言える。 3.ピロール系配位子を用いた金属集積系の構築 ジピリルメテン部を繰り返し単位とする環拡大ポルフィリンを開発し、オクタフィリン(8)に関しては、酢酸コバルトとの反応で金属錯体を高収率で得た。(8)では連続した2つのジピリルメテン部がs-シス配置をとり、4つの窒素による配位場を形成している。一方、巨大な環拡大ポルフィリンでは連続した2つのジピリルメテン部はs-トランス配置をとる。このジピリルメテン部への金属の配位を可能とするために、3,3'-位が無置換のビピロール誘導体を用いて環拡大ポルフィリンの合成を行った。この結果に基づいて、多核金属錯体の合成とその電子状態について継続して検討を行う予定である。
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