研究課題/領域番号 |
12023249
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
西出 宏之 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90120930)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 高分子錯体 / コバルトポルフィリン / 高分子配位子 / 酸素結合 / 促進輸送 / 空気分離 |
研究概要 |
高分子配位子鎖上に、ポルフィリン錯体が連続して結合した「集積型」錯体を構築し、これら錯体の膜内に選択的かつ多量に取り込まれた酸素分子が、ポルフィリン錯体の集積場内を結合脱離を繰り返しながら拡散する動的過程を高速分光および透過測定から同時解析し、酸素が選択的に透過する促進輸送現象として実証することを目的としている。 (1)ポリ(4-ピリジルアセチレン-コ-フェニルアセチレン)-コバルトピケットフェンスポルフィリン錯体を合成した。この錯体膜での酸素透過係数は、10^8桁と大きく、かつ高い選択性(酸素/窒素)=15が実現した。この効率高い促進輸送がポルフィリン錯体の大きなk_<off>によることを解析できた。 (2)ジアミノピリジンとアニリンの共重合体のポルフィリン錯体の導電度は10^<-2>Scm^<-1>で、酸素結合能と導電性をあわせ付与できた。 (3)ポルフィリン錯体集積膜での酸素透過現象を局所濃度ゆらぎモデルで解析した。酸素分子の拡散項と酸素結合(化学)反応の項が速度的にはほぼ拮抗した系であることがわかった。 以上、ポルフィリン錯体が集積した膜で、酸素分子の促進輸送を実現するための要件(錯体構造と膜内の配列)を明らかにするとともに、促進輸送の物理化学的な意味付けができた。
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