• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

集積型レニウム硫化物の合成と構造

研究課題

研究課題/領域番号 12023250
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関神奈川大学

研究代表者

齋藤 太郎  神奈川大学, 理学部, 教授 (90011006)

研究期間 (年度) 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードレニウム硫化物 / クラスター / 硫化物クラスクー / レニウム
研究概要

本研究は3核レニウム硫化物クラスターを出発化合物として,集積型レニウム硫化物を合成し,それらの構造を明らかにすることを目的とした.出発化合物として使用できる3核レニウム塩化物硫化物は[Re_3S_7Cl_6]Cl1のみ報告されている.この化合物の一時に合成できる量はたかだか1gであるので,十分な化学を展開するためには,合成条件を検討し,再現性良く多量の合成を達成することが必要である.
文献記載の合成条件を改良することにより,再現性よく3核クラスター化合物1を合成できることを見出した.すなわち,金属レニウムと塩化スルフリルをオートクレーブ中で,340℃,5日間反応することにより,オキシ塩化レニウムReOCl_4を合成し,これと硫黄を同じ反応器中で200℃,2時間反応して[Re_3S_7Cl_6]Clをおよそ60%の収率で得た.
3核クラスター化合物1とトリエチルホスフィンと反応すると,[HPEt_3][Re_3S_4Cl_6(PEt_3)_3]2が生成することを既に報告しているが,2をベンゼンーヘキサンから再結晶を試みたところ,黒色板状結晶が得られた.この化合物の元素分析,赤外スペクトル,単結晶X線構造解析から,末端塩素配位子の1つがヒドロキソに置換された錯体[Re_3S_4Cl_5(OH)(PEt_3)_3]3であることが明らかになった.
水溶液中において,化合物1とフェリシアン化カリウムを反応すると,直ちに濃い青緑色の溶液になり,可視スペクトルは720nmに強い吸収を示す.アセトンを添加すると青緑色沈殿が得られ,このものの赤外スペクトルは2080cm^<-1>にCN基の吸収を有するが,フェリシアン化カリウムにおけるCN(2125cm^<-1>)から低波数側にシフトしていることから,レニウムと鉄間にCN架橋した化合物であることが,推定される.

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] S.Kamiguchi,T.Saito: "Synthesis of [Cr_6S_8(H)(PEt_3)_6](BF_4)."J.Organometal.Chem.. 609. 184-188 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] S.Kamiguchi,T.Saito,W.Mori: "Magnetic properties of [Cr_6Se_8(PEt_3)_6], [Cr_6Se_8(H)(PEt_3)_6], and [Cr_6S_8(H)(PEt_3)_6]."Bull.Chem.Soc.Jpn.. 73. 2487-2491 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] M.Sugimori,H.Imoto,T.Saito: "Preparation and crystal structure of chromium silicon selenide"J.Organometal.Chem.. 611. 547-550 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

URL: 

公開日: 2000-04-01   更新日: 2018-03-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi