研究課題/領域番号 |
12024206
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
門脇 孝 東京大学, 医学部・附属病院, 助教授 (30185889)
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研究分担者 |
原 一雄 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
寺内 康夫 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
戸辺 一之 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (30251242)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 多因子病 / 2型糖尿病 / 罹患同胞対法 / 全ゲノムマッピング / 1塩基多型(SNP) / β3アドレナリン受容体 / PPARγ |
研究概要 |
多因子病としての2型糖尿病原因遺伝子を、罹患同胞対法(affected sib-pair analysis)による全ゲノムマッピングと候補遺伝子的アプローチによって検討した。日本人罹患同胞対250組について全染色体上に分布する約400のマイクロサテライトマーカーの遺伝子型を決定し、2型糖尿病との連鎖を検討したところ、染色体1番、7番、15番、20番上に2型糖尿病と連鎖の可能性が示唆される領域を認めた。染色体1番、15番、20番に関しては複数の民族で連鎖が報告されており、民族を越えた普遍的な糖尿病原因遺伝子が存在している可能性が、染色体7番は多民族での報告がな我々日本人固有の原因遺伝子の存在が示唆された。これと平行して(1)β3アドレナリンTrp64Arg多型と2型糖尿病や糖代謝に関連する臨床的諸指標との相関解析を行ったところTrp64Arg変異を有するものはBMIが高く、インスリン抵抗性が高いことが示された。また、(2)脂肪細胞分化に必須でインスリン抵抗性改善薬のチアゾリジン誘導体の細胞内標的であるPPARγ遺伝子の多型・変異をスクリーニングし患者対照相関解析を行った。PPARγ2Pro12Ala多型保持者の頻度は糖尿病群で1.8%、非糖尿病群で4.3%と非糖尿病群で高く本多型は2型糖尿病抵抗性因子として働くことが示唆された。また肥満者では本多型保持者は非保持者に比してインスリン感受性が高いことが示唆された。最近、本多型に関する研究をまとめたMeta-Analysisによる検討により、我々の結果が確認された。PPARγ2、β3アドレナリン受容体遺伝子の両者に関して、インスリン抵抗性や糖尿病感受性アリルの頻度が日本人で欧米白人に比して高いことから、欧米型の生活習慣にさらされたとき日本人が糖尿病を発症しやすい可能性が示唆された。
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