研究課題/領域番号 |
12024208
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
美宅 成樹 東京農工大学, 工学部, 教授 (10107542)
|
研究期間 (年度) |
2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | 膜タンパク質 / 構造・機能予測 / プロテオーム / ゲノム / 物理化学的予測 / バイオインフォマティックス / 膜タンパク質判別 / 膜貫通ヘリックス |
研究概要 |
この5年間に数10種類の生物ゲノムが解析され、各遺伝子のアノテーションが進められてきた。しかし、ゲノム解析から得られるアミノ酸配列は、既知配列とのホモロジーがなく、実験的な情報もない未知配列が少なくない。したがって、ゲノム時代のタンパク質構造・機能予測では、補足的な情報がほとんどないみなしご配列の解析が求められている。 このような研究状況の変化に対応して、アミノ酸配列の情報処理に対する要求も当然変わってきている。それを簡単にまとめると、以下のとおりである。(1)すべてのタンパク質について均質の情報が得られることが望ましい。(2)分類を行う場合、得られた情報はできる限り高精度でなければならない。(3)ゲノム全体の生物的な特徴を知るには、各遺伝子の情報が得られる必要がある。 私たちは上記の要求を満たす情報処理を目指して、タンパク質の構造形成のプロセスをほぼたどりながら予測を行うシステムを構築しつつある。モジュールの流れは次のようなものである。(1)膜タンパク質か水溶性タンパク質科の判別、(2)シグナルペプチドの予測、(3)膜タンパク質のトポロジー予測、(4)膜貫通ヘリックス配置予測。今までに1番目のモジュールはほぼ完成しており、99%の制度で膜タンパク質と水溶性タンパク質が判別でき、膜貫通ヘリックスも高精度のシステムができた。そして、多くの遺伝子の解析で標準的な解析ツールとなってきている。 私達は、この解析ツールを用いて計算し、ゲノム比較を試みた。計算の結果、線虫ゲノムを除くと、膜タンパク質の割合が20〜25%とほぼ一定であるが、線虫のゲノムでは30〜35%であることが分かった。また、膜貫通ヘリックスの本数で分類してみると、生物種によって特徴的な分布が見出された。
|